Brother To Brother - Let Your Mind Be Free (1976)
Brother To Brother 1976

Brother To Brother - Let Your Mind Be Free (1976)

Funk / Soul Latin Funk Disco

Brother To Brother『Let Your Mind Be Free』(1976)

Brother To Brotherの『Let Your Mind Be Free』は、1976年にUSのTurbo Recordsから出た作品で、同年リリースのオリジナル盤として記録されている。グループは1974年にMichael Burtonを中心に始動したファンク/ソウル系のユニットで、Sylvia Robinsonのサポートを受けながら活動していた。All Platinum系のTurboは、当時のニュージャージー・ソウルの流れと強く結びついたレーベルで、この作品もその文脈の中に置いて見ると輪郭がつかみやすい。

Brother To Brotherは編成の流動性があるグループとして知られ、複数のメンバーが関わる形で録音を重ねている。そうした背景もあってか、『Let Your Mind Be Free』はバンドとしての一体感と、ソウル・レーベルらしい制作のまとまりが同居した一枚という印象が残る。ラテン要素を含むクレジットもあり、単なるファンク盤に収まらない振れ幅があるのもこの作品の特徴だろう。

作品の位置づけ

Brother To Brotherは1974年から1980年にかけて4作を残しており、その中で1976年の本作は活動の中期にあたる。グループの名前が広く知られるきっかけとしては、Gil Scott-Heronの「The Bottle」を取り上げたことが大きいが、『Let Your Mind Be Free』はそうした話題性とは別に、バンドの持つファンク・ソウルの実務的な強さを示す作品として見ることができる。70年代半ばのディスコ化が進む空気の中で、ビートの推進力とソウル・コーラスの厚みをどう保つか、その答えを探っているような盤でもある。

Turbo / All Platinum周辺の作品には、洗練された都市型ソウルと、現場感のあるダンス・ミュージックの両方が同居しているものが多いが、この作品もその系譜に連なる。ファンクの硬さ、ディスコ期の4つ打ち的な感覚、ラテン寄りのリズム感が、ひとつのアルバムの中で自然に並んでいるところが面白い。

注目曲「Let Your Mind Be Free」

タイトル曲「Let Your Mind Be Free」は、アルバム全体の性格を端的に示す曲として聴こえる。曲名がそのまま示す通り、開放感のあるフレーズを軸に進み、リズム隊の粘りとコーラスの反復で引っ張っていくタイプの構成だ。ソウル・バンドの楽曲としては直線的だが、単純に突き進むだけではなく、声の重なりと間の取り方で温度を作っている。

実際に聴くと、派手な展開で押すというより、同じモチーフを少しずつ積み上げていく感じが強い。こうした作りは70年代中盤のダンス志向のソウルに多く、同時代のファンクやディスコの現場感ともつながっている。曲の中心にあるのはメッセージ性よりも、身体を前に出すための反復と推進力で、その点にこのグループらしさがある。

アルバムの聴きどころ

本作の聴きどころは、ファンクの骨格を保ちながら、ラテン由来のリズム感やディスコ期らしい滑らかさを取り込んでいる点にある。メンバーにはCraig Derry、Billy Jones、Jesus Alvarez、Clarence Oliver、Bernadette Randle、Michael Burton、Jonathan Williams、Leslie Booker、Bobby Palino、Chuck Carrado、Danny Lattuca、Leslie Cunninghamといった名前が並び、複数人の声や演奏が層になってアルバムの厚みを作っている。

ジャケットや制作の派手さで押すというより、演奏とアンサンブルの組み立てで聴かせる作品だ。1976年という年は、ソウルがディスコへ寄っていく大きな転換点でもあるが、『Let Your Mind Be Free』はその変化を表面的に追うのではなく、ファンクの持続力を残したまま更新しようとしているように感じられる。そうした意味で、Brother To Brotherのディスコ期以前の輪郭を知るうえでも、グループの活動史の中で確認しておきたい一枚になっている。

まとめ

『Let Your Mind Be Free』は、Brother To Brotherが1976年時点で持っていたファンク/ソウルの手触りを、そのまま記録したようなアルバムだ。Turbo Recordsというレーベルの性格もあって、ニュージャージー産ソウルの流れ、70年代中盤のダンス志向、そしてラテン要素を含む柔らかい拡張が同じ場所に収まっている。大きく語られることは多くないかもしれないが、グループの位置づけを見直すうえでは外せない作品だろう。

トラックリスト

  1. A1 Let Your Mind Be Free 3:28
  2. A2 Visions 6:52
  3. A3 Chance With You 4:46
  4. A4 Phattenin' 3:28
  5. B1 Groovy Day 2:54
  6. B2 Take My Love 6:07
  7. B3 Leavin' Me 6:17
  8. B4 Joni 3:15

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