Change - The Glow Of Love (1980)
Change 1980

Change - The Glow Of Love (1980)

Funk / Soul Disco

Change『The Glow Of Love』について

Changeの『The Glow Of Love』は、1980年にUSのRFC Recordsから登場したデビュー作で、イタリアのボローニャを拠点にしたディスコ/ソウル・ユニットの出発点にあたる作品だ。Jacques Fred Petrus、Mauro Malavasi、Davide Romaniというソングライター/プロデューサー陣を核にしたグループで、当時のアメリカのダンス・ミュージック文脈にしっかり接続しながら、ヨーロッパ側の洗練も持ち込んでいるところが面白い。全体としては、80年代初頭のディスコの余韻と、ソウル寄りの歌もの感覚がきれいに同居したアルバムという印象だ。

RFC RecordsはRaymond Francis Cavianoのイニシャルを冠したレーベルで、Warner Brothersのディスコ部門での動きと結びついたラインとして知られる。そうした背景を踏まえると、この作品が当時のダンス・ミュージックの流通や企画の中で、かなり実務的に強く組み立てられたアルバムだったことが見えてくる。実際、Changeはこの後も1980年代前半に複数のアルバムを出し、ディスコからブギー、ソウル寄りのクラブ・サウンドへとつながる流れの中で存在感を保っていく。

グループの立ち位置

Changeの初期は、ゲスト・ヴォーカルを含む流動的な編成が特徴だ。『The Glow Of Love』ではLuther Vandrossが参加しており、のちに彼がソロで大きく飛躍していく前夜の記録としても重要な意味を持つ。さらにJocelyn Brownらの参加も含め、複数の声を使い分けながら、曲ごとの色をはっきり出している。Chicに通じる上品なダンス・グルーヴを参照しつつ、より歌心を前面に出した作りがこの時点でのChangeらしさだ。

同時代のディスコ/ソウル作品と比べると、派手な装飾で押し切るより、リズム隊の安定感とヴォーカルの存在感で引っ張るタイプに近い。クラブで機能する反復性はありながら、歌のフレーズがきちんと耳に残るので、単なるダンス向けの機械的な作りには寄っていない。プロデューサー主導のユニットでありながら、歌ものとしての輪郭が薄まらないところが、この作品のポイントだ。

代表曲「The Glow Of Love」

タイトル曲「The Glow Of Love」は、このアルバムを語るうえで外せない中心曲だ。Luther Vandrossのヴォーカルが前に出ることで、グループの持つダンス・トラックとしての機能と、ソウル・バラード的な表情が同時に立ち上がる。ビートは明確にグルーヴを保ちながらも、歌の入り方やコーラスの重なりがかなり丁寧で、曲全体の空気を支えている。

この曲は、Changeの初期像を最もわかりやすく示す一曲でもある。ディスコの文脈にありながら、単にフロアを煽る方向ではなく、メロディと歌唱の温度で引き込む構成になっている。80年という時期を考えると、ディスコ後の整理されたサウンドへ移る過程にあり、その中でこの曲は、華やかさと落ち着きの両方を残した仕上がりだ。

アルバムの聴きどころ

『The Glow Of Love』の魅力は、曲ごとの役割分担がはっきりしていることだ。タイトル曲のように歌を前面に出す曲がある一方で、リズムの推進力を軸にしたトラックも置かれていて、アルバム全体に流れがある。派手な転調や過剰な展開に頼らず、ベース、ドラム、鍵盤、コーラスの積み重ねで引っ張る作りが中心で、80年代初頭のディスコ/ソウルの整理された質感がよく出ている。

また、ヴォーカリストの使い方も印象に残る。Luther Vandrossの参加で始まり、のちのChangeの方向性につながる「歌えるダンス・ミュージック」の原型がここで見える。Jocelyn Brownのような強い個性を持つ歌手も含め、ユニットとしての柔軟さがあるため、単独のシンガー中心のアルバムとは違う面白さがある。曲ごとに声の質感が変わることで、アルバムの色も少しずつ変化していく。

時代背景と位置づけ

1980年の『The Glow Of Love』は、70年代ディスコの熱気が落ち着き、クラブ音楽がより洗練された形で再編されていく時期の作品として見るとわかりやすい。Chicのような都会的なディスコ・サウンドが参照点にありつつ、Changeはそこにイタリア出自のプロダクション感覚を重ねている。結果として、アメリカ産のソウル/ディスコとヨーロッパの制作志向がうまく交差したアルバムになっている。

この作品は、Changeにとっての始まりであると同時に、後年のヒット曲群へつながる基礎を作った一枚でもある。1980年当時のクラブ・ミュージックの空気、ソウル・ヴォーカルの存在感、プロデューサー主導の制作体制、その3つがまとまっている点が、このアルバムの核だ。派手さよりも構成の丁寧さが印象に残る初期作として、Changeの入口を示す内容になっている。

トラックリスト

  1. A1 A Lover's Holiday 6:24
  2. A2 It's A Girl's Affair 5:29
  3. A3 Angel In My Pocket 6:10
  4. B1 The Glow Of Love 6:11
  5. B2 Searching 8:01
  6. B3 The End 5:54

動画

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