Kaputter Hamster - Kaputter Hamster (1974)
Kaputter Hamster / Kaputter Hamster
Kaputter Hamsterのセルフタイトル作は、1974年のオリジナル盤で知られるドイツのロック作品で、2004年にAmber Soundroomから再発された1枚だ。クレジット上のジャンルはRock、Folk、World, & Countryで、スタイル面ではPsychedelic Rock、Prog Rock、Krautrockに置かれている。バンドのプロフィールを見ると、Amon Düül系のフォーキーでトリッピーな感触と、JaneやThe Groundhogsを思わせる重いブルース・ロック寄りの推進力、その両方を行き来するグループとして位置づけられている。ドイツの70年代前半らしい、実験性とバンド感の両立が見えてくる作品だ。
この2004年盤は、Amber Soundroomによるドイツ産プログレ/サイケ系再発レーベルの仕事としても重要だ。レーベルは長く廃盤だったLPの再発を得意としており、この盤も180gのヴィニールのみで出された限定仕様。オリジナルの1974年盤をそのまま知るのが難しいタイトルだからこそ、こうした再発盤が作品の輪郭を今に伝えている。盤のリリース年は2004年だが、作品そのものは1974年の時代感で聴くのが自然だろう。
バンドの輪郭と時代背景
Kaputter Hamsterは、ドイツのサイケデリック・ロックやクラウトロックの流れの中で語られることが多いグループだが、いわゆる電子音響やミニマル反復に寄ったタイプではない。むしろ、フォークの素朴さ、ブルース・ロックの重量感、そして長尺展開を含むプログレッシブな構成感が前面に出るタイプに見える。メンバーはHolger Heldt、Peter N. Buchfeld、Arne Linde、Frank Lindeの4人編成。ドイツの70年代初頭から中盤にかけてよく見られる、英米ロックの影響を受けながらも、曲の運びや音の質感に独特の土着性が残る流れの中に置けそうだ。
同時代の近い空気としては、Amon Düülの初期作品のような自由度、あるいはJaneやThe Groundhogsに通じる硬質なリフの押し出しが思い浮かぶ。ただし、ここでの魅力は単純な模倣ではなく、フォーク寄りのアコースティックな感触と、ヘヴィなバンドサウンドの切り替えにあるはずだ。クラウトロックの文脈にありながら、ジャズ的な脱線や電子的な実験へ大きく振れず、ロック・バンドとしてのまとまりを保っている点が気になる。
アルバム全体の聴きどころ
この作品は、1曲ごとの派手なヒット性で引っ張るタイプというより、バンドの演奏と曲の流れをじっくり聴かせる作りに向いている。タイトル曲を含むセルフタイトル作であることからも、当時のKaputter Hamsterがどういう音を鳴らすバンドなのかを示す名刺代わりの意味合いが強いのだろう。収録曲の細かな情報は手元では確認できないが、70年代ドイツのこの系統では、曲間のつながりやパートの切り替えがアルバム全体の印象を決めることが多い。この盤も、そうした流れの中で聴くと輪郭が見えやすい。
再発盤としての価値は、単に音源が手に入りやすくなっただけではない。Amber Soundroomの180gプレスは、当時のマイナー盤をコレクションとして扱うだけでなく、レコードとしての存在感を強めている。オリジナル盤の細かな仕様との比較まではここでは踏み込めないが、2004年にドイツで再びLPとして出たこと自体が、この作品が埋もれたままでは収まりきらない内容であることを示しているように思える。
タイトル曲について
セルフタイトル作である以上、タイトル曲があるならその曲はアルバムの中心に置かれている可能性が高い。Kaputter Hamsterというバンド名そのものがすでに少しひねりを含んでいて、無骨さだけでなくユーモアや脱力も感じさせる。その名前を冠した曲があるなら、バンドの方向性を凝縮した役割を担っているはずだ。重いギター、少し土っぽいグルーヴ、そしてサイケデリックな広がりが交差する場面が想像しやすい。
この手の70年代ドイツ盤では、タイトル曲がアルバム全体の表情を決めることも少なくない。もし長めの展開を持つ曲なら、フォーキーな導入からバンド全体の厚い演奏へ進む構成が見どころになりそうだし、逆にコンパクトな曲なら、バンドの持つ粗い推進力がそのまま出るはずだ。いずれにしても、作品名と同じ曲は、このアルバムの入口として押さえておきたい部分だろう。
まとめ
Kaputter Hamsterの『Kaputter Hamster』は、1974年のドイツ産サイケデリック/プログレ/クラウトロックの一角として見ると輪郭がつかみやすい。フォークの気配とヘヴィなブルース・ロックの感触、その両方を持つバンド像が、再発盤を通して今も確認できる。大きく派手に語られる作品ではないかもしれないが、70年代ドイツのロックが持っていた幅の広さを知るうえで、こうした1枚はかなり示唆的だ。
トラックリスト
- A1 Eggwhite Session 4:25
- A2 Behind The Universe 13:22
- A3 Shooting At The Stars 4:00
- B1 Interlude For A Dreamer 7:12
- B2 Mental Convenience 5:47
- B3 Quarters For The Nite 6:12
動画
- kaputter Hamster - Behind The Universe
- Kaputter Hamster- Shooting At The Stars.wmv
- Kaputter Hamster - Interlude for a Dreamer
- Kaputter Hamster [DEU, prog/kraut Rock 1974] Mental Convenience
- Kaputter Hamster [DEU, prog/kraut Rock 1974] Quarters For The Night
- Kaputter Hamster - Kaputter Hamster 1974 (FULL ALBUM)