Los Reyes 73 - Los Reyes 73 (1975)
Los Reyes 73 1975

Los Reyes 73 - Los Reyes 73 (1975)

Funk / Soul Latin Funk Afro-Cuban Bolero Son

Los Reyes 73『Los Reyes 73』について

1975年にキューバのAreitoレーベルから出た、Los Reyes 73の同名アルバム。クレジット上はグループ名をそのまま冠した作品で、アフロ・キューバン、ソン、ボレロ、そしてファンクの要素が並ぶ1枚として整理できる。キューバのバンドらしいリズムの強さを軸にしながら、当時のラテン圏で広がっていたダンス志向の感覚も見える構成。Areitoの1970年代盤らしく、国産ラテン音楽の流れの中で聴くと位置づけがつかみやすい作品だ。

Los Reyes 73はキューバのグループで、メンバーにはRicardo Eddy Martinez、Miguel A. Rasalps、Ignacio Herrera、Santiago Reyes、José A. Hernández、Mario Vázquez、Gilberto "Pachy" Garciaの名が並ぶ。編成の詳細や役割分担までは追いにくいが、複数メンバーによるアンサンブルで、歌とリズムが前に出るタイプの作品として受け取れる。1975年という年は、キューバ音楽が伝統的なソンやボレロを保ちながら、より都市的で踊れる方向へ広がっていた時期でもあり、このアルバムもその空気の中にある。

アルバム全体の印象

この作品は、ラテン音楽の基本形であるソンやボレロを土台にしつつ、ファンクのリズム感を取り込んだ点が見どころになりそうだ。キューバ産の録音らしい打楽器のまとまり、低音の推進力、コーラスの掛け合いが前提にあり、そこへダンスミュージックとしての直進性が加わる。派手な装飾よりも、反復するリズムと歌の推進で聴かせるタイプの1枚として扱われることが多いだろう。

Areito盤ということもあり、同時代のキューバ録音の文脈で見ると、オルケスタ系の厚みや、サルサ以後のラテン・グルーヴとの接点が感じ取りやすい。いわゆる米国産のファンクと同じ設計ではなく、コンガやボンゴ、クラーベの感触が芯にあるのがポイント。ソウルやファンクの名義で語られていても、聴こえ方はかなりキューバ側に寄っているはずだ。

注目したいポイント

まず耳を引きそうなのは、アフロ・キューバンのリズムが前面に出る曲群。ここでは打楽器が曲の骨格を作り、歌はその上を進んでいく形になっている。コーラスの返しや短いフレーズの反復が入ると、演奏全体が一気に身体的になる。こうした作りは、同時代のキューバ音楽に多いアンサンブル中心の手法で、個々のソロよりも全体のうねりが印象に残る。

ファンク寄りの曲では、ベースの動きやギターの刻みが少し前に出て、ソンだけのアルバムとは違う緊張感が出そうだ。とはいえ、完全に米国型のファンクへ寄るわけではなく、リズムの芯はあくまでラテン。ここがこの作品の面白さで、ジャンル表記上はFunk / Soulが入っていても、実際の聴感はキューバのダンス音楽に近いところへ落ち着く。

ボレロの扱い

ボレロが入るなら、アルバムの中で温度を少し下げる役割を担っている可能性が高い。速いダンス曲の合間に置かれることで、歌の旋律やメロディの運びがよく見える構成になる。キューバのボレロは感情表現が前に出る一方で、過度に重くならず、演奏の品のよさが残るのが特徴だ。この作品でも、リズム中心の曲と対比されることで、アルバム全体の輪郭がはっきりしそうだ。

同時代の比較でいえば、キューバのソンやラテン・グルーヴを土台にしたグループ作品としては、踊れる編成感を持つオルケスタ系のアルバムと並べて考えやすい。Los Reyes 73はその中でも、グループ名を前面に出したまとまりのある作品として、バンドの音そのものを記録した性格が強い。ヒット曲の有無はこの情報だけでは断定できないが、アルバム単位で聴かれることで輪郭が立つタイプの作品と見てよさそうだ。

Areito盤としての位置づけ

Areitoは1964年に成立したキューバのレーベルで、このアルバムは1975年当時の国内録音の空気をそのまま伝える一枚でもある。国産レーベルならではの素直な録音感や、ダンス音楽としての実用性が前に出る作りが想像しやすい。派手なクロスオーバーよりも、キューバ音楽の基盤をしっかり鳴らす方向の記録として捉えると、この作品の輪郭はつかみやすい。

Los Reyes 73というタイトルの自己完結した形も、バンドの当時の姿をそのまま示すようで印象が残る。1975年のキューバで、ソン、ボレロ、アフロ・キューバンの要素を抱えながらファンクの感触を差し込んだこのアルバムは、ジャンルの境目を自然に行き来するラテン作品のひとつとして見ておきたい。

トラックリスト

  1. A1 Grandes Amigos
  2. A2 Ya Ves Te Quedaras
  3. A3 Necesito De Alguien Como Tu
  4. A4 Si Llego La Primavera
  5. A5 Adeoey
  6. B1 Piensa Que No Has Cambiado
  7. B2 Finalizo Un Amor
  8. B3 Un Lamento Hecho Cancion
  9. B4 Llegara Alli
  10. B5 Baila Que Baila Mi Son

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