The Damned - Damned Damned Damned (1977)
The Damned 1977

The Damned - Damned Damned Damned (1977)

Rock Punk

The Damned『Damned Damned Damned』レビュー

The Damnedの『Damned Damned Damned』は、1977年にUKのStiff Recordsから出たデビュー・アルバムである。ロンドンで結成されたこのバンドは、Dave Vanianのボーカル、Brian Jamesのギター、Captain Sensibleのベース、Rat Scabiesのドラムという初期編成で知られ、1976年のシングル発表でも早い段階から英国パンクの流れに名を連ねた。そんな彼らが最初にフル・アルバムとしてまとめた本作は、当時のパンクの速度感と荒さを、そのまままとまった形で残した一枚として位置づけられる。

作品全体を通してまず目に入るのは、演奏の勢いと曲の短さだ。長く引っ張る構成よりも、立ち上がりの速さと押し切る力が前に出る。録音も装飾を削ったつくりで、ギター、ベース、ドラム、ボーカルの輪郭が近い。1977年という年の空気、つまりUKパンクが急速に形を持ちはじめた時期の感触が、そのまま盤に残っている。The Damnedは後年、よりサイケデリックでゴシック寄りの方向へ進むが、このデビュー作ではまず初期衝動の記録としての性格が強い。

Stiff Recordsからのリリースという点も重要である。Stiffは1976年にDave RobinsonとJake Rivieraが立ち上げたレーベルで、当初はパブロック系の色合いを持ちながら、すぐにパンクやニューウェイヴの中心的存在へと接近した。本作がUKで出た1977年当時、Stiffはまさに新しい音楽の流通を押し進めていた時期で、The Damnedのようなバンドと相性のよい場だったと言える。

アルバムの立ち位置

『Damned Damned Damned』は、The Damnedにとって最初のアルバムであるだけでなく、英国パンク初期の空気をつかむうえでも重要な一枚である。Sex PistolsやThe Clashと同時代の作品として語られることが多いが、The Damnedはその中でも、より直線的で、ライブの熱をそのままパッケージしたような印象がある。派手な理屈より先に、音の速さと荒さが来るタイプの記録だ。

実際に聴くと、曲間のつながりよりも1曲ごとの突進力が印象に残る。ギターは鋭く前へ出て、リズム隊は揺れを抑えずに押し切る。Dave Vanianのボーカルは、のちのダークなイメージを思わせる部分を持ちながらも、この時点ではまだ初期パンクの勢いにしっかり乗っている。音像そのものが、整いすぎないことを前提に成立している盤である。

注目曲「New Rose」

このアルバムを語るうえで外せないのが「New Rose」である。The Damnedの代表曲として知られ、1976年にシングルとしても出た曲で、バンドの初期像を端的に示している。速いテンポ、短い展開、前のめりの演奏という要素がまとまっていて、アルバムの入口としても強い。シンプルな構造だが、ただ粗いだけでなく、曲の推進力がきちんと前へ伸びていく。

この曲は、UKパンクの初期を象徴する一曲としても扱われやすい。The Damnedが最初期の英国パンク・バンドの一つとして見られる理由が、かなりはっきり出ている。のちの作品群と比べると、ここではまだ音の余白よりも加速感が優先されているが、その分、当時の空気が濃く残る。アルバム全体のトーンを決める役割も大きい。

注目曲「Neat Neat Neat」

「Neat Neat Neat」もまた、The Damnedの代表曲としてよく挙がる。こちらはアルバムの中でも特に勢いのあるナンバーで、リフの切れ味とドラムの押し出しが前面に出る。タイトルの反復そのままに、言葉数を絞ったまま突き進む構成で、初期パンクが持っていた簡潔さがわかりやすい。

聴いていて目立つのは、演奏の勢いが曲の骨格を支えている点である。メロディを細かく作り込むより、まずバンドとして前へ出ることを優先している印象だ。後年のThe Damnedを知っていると、この曲の直進性はかなり鮮明に感じられる。デビュー作の中でも、初期衝動をそのまま切り出したような存在である。

注目曲「So Messed Up」ほか

アルバム後半では、「So Messed Up」のように、テンポと荒さを保ちながらも、曲ごとの表情が少しずつ違って見える場面がある。The Damnedは単に速いだけのバンドではなく、曲によってはボーカルの芝居がかったニュアンスや、ギターのフックが耳に残る。そうした要素が、アルバムの全体像に単調さを与えない。

とはいえ、本作の中心はあくまで1977年のパンクそのものである。緻密なプロダクションを期待する盤ではなく、むしろバンドの初期の体温をそのまま記録した作品として見ると、輪郭がつかみやすい。The Damnedの出発点として、そしてUKパンク初期の一記録として、今も位置がはっきりしたアルバムである。

まとめ

『Damned Damned Damned』は、The Damnedの最初のアルバムであり、同時に1977年の英国パンクの空気をそのまま残した作品である。Stiff RecordsからのUK盤として出たこの一枚には、当時の勢い、短い曲構成、ラフな演奏がまとまっている。後年の展開を知ると、ここでの直線的なエネルギーはなおさら際立つ。The Damnedの入口として、そして初期パンクの手触りを知るうえで、重要な位置を占めるアルバムである。

トラックリスト

  1. A1 Neat Neat Neat
  2. A2 Fan Club
  3. A3 I Fall
  4. A4 Born To Kill
  5. A5 Stab Yor Back
  6. A6 Feel The Pain
  7. B1 New Rose
  8. B2 Fish
  9. B3 See Her Tonite
  10. B4 1 Of The 2
  11. B5 So Messed Up
  12. B6 I Feel Alright

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