The Jimi Hendrix Experience - Axis: Bold As Love (1967)
The Jimi Hendrix Experience 1967

The Jimi Hendrix Experience - Axis: Bold As Love (1967)

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The Jimi Hendrix Experience『Axis: Bold As Love』

The Jimi Hendrix Experienceの2作目となる『Axis: Bold As Love』は、1967年のUK盤として登場した作品だ。デビュー作で一気に注目を集めたあと、バンドがどこまで表現の幅を広げられるかを示したアルバムでもある。Jimi Hendrixのギター、Noel Reddingのベース、Mitch Mitchellのドラムという3人編成の強みが、そのまま録音に表れている。サイケデリック・ロックとブルース・ロックの要素を軸にしながら、曲ごとの色合いがかなり細かく変わる一枚という印象が強い。

このアルバムを聴くと、単に派手なギター・アルバムではなく、曲の構成や音の置き方まで含めて作り込まれていることがわかる。Hendrixの作品群の中でも、即興性とスタジオ作品としての完成度が両立している位置づけで、初期の代表作として語られることが多い。UK Track Record盤は1967年12月の初回ステレオ盤で、見開きジャケットに歌詞インサート付きという仕様も、当時のアルバムとしては印象に残る作りだ。

作品の輪郭

『Axis: Bold As Love』は、デビュー作『Are You Experienced』の次に出た2枚目のスタジオ・アルバム。前作で確立した“Hendrixの音”を土台にしつつ、より繊細な楽曲や、メロディの見えやすい曲が増えている。荒々しい演奏だけで押し切るのではなく、和音の響きやリズムの揺れ、ボーカルの置き方まで含めて、細部がよく聴こえる作品だ。

同時代のサイケデリック・ロックと比べても、The Jimi Hendrix Experienceはギターの主張が非常に強い。ただし、この盤ではそのギターが常に前に出るというより、曲の輪郭を描く役割も担っている。ブルース由来のフレーズ、ポップ寄りのメロディ、スタジオで作られた音響効果が同居していて、1967年という時代の空気がかなり濃く反映されている。

「Spanish Castle Magic」

アルバム冒頭を飾る「Spanish Castle Magic」は、勢いよく始まる代表的なロック・チューンだ。リフの推進力が強く、Mitch Mitchellのドラムも細かいフレーズで曲を前に進めていく。Hendrixのギターは、単純なリードではなく、リズムと装飾の両方を兼ねたような鳴り方をしている。

この曲は、ライブ感のある演奏とスタジオ録音の密度がうまく噛み合っている。音数は多いのに、各パートの役割が比較的見えやすく、アルバム全体の入口としてわかりやすい。Hendrixの作品の中でも、初期のバンド・サウンドの充実ぶりを確認しやすい一曲だ。

「Little Wing」

『Axis: Bold As Love』を語るうえで外せないのが「Little Wing」だ。演奏時間は長くないが、短い中に和声の動きとギターのニュアンスが詰め込まれている。Hendrixの楽曲の中でも、繊細さが前面に出た代表曲として知られている。

実際に聴くと、ギターの音色がただ柔らかいだけではなく、音の立ち上がりや余韻の残り方まで丁寧に設計されていることが伝わる。ボーカルも含めて、派手さよりも流れのよさが印象に残る。後の多くのギタリストが取り上げるのも納得できる、旋律と伴奏が一体になったタイプの曲だ。

「If Six Was Nine」

「If Six Was Nine」は、アルバムの中でも少し異質な存在感を持つ曲だ。ロックの型から少し外れた構成で進み、Hendrixの個性がかなりはっきり出る。歌詞の内容も含めて、単なる演奏曲ではなく、当時の空気や価値観への距離感が見える。

音の面では、ギターのフレーズや効果音的な処理が、曲の流れを崩さずに入り込んでくる。The Jimi Hendrix Experienceが、ブルース・ロックの枠に収まりきらないことを示す一曲とも言える。アルバム中盤で空気を変える役割も大きい。

「Castles Made of Sand」

「Castles Made of Sand」も、このアルバムの聴きどころとしてよく挙がる曲だ。静かな導入から始まり、フレーズの積み重ねで曲の輪郭が立ち上がっていく。Hendrixのギターはここでも技巧を見せるというより、曲の意味を支えるように鳴っている。

この曲を聴くと、アルバム全体が“派手なソロ集”ではなく、曲作りそのものを重視した作品だとわかる。メロディの流れが自然で、演奏の熱量がありながらも、構成は比較的整理されている。サイケデリックな要素があっても、曲としてのまとまりは崩れていない。

初回UK盤の仕様

UK Track Record盤の初回ステレオ・プレスは、ラミネート加工された見開きジャケット仕様で、内側にフリップバックのある作りだ。オレンジ/赤刷りの4ページ歌詞インサートが付属する。ジャケット表の写真がスパインに対して90度右向きに配置されている点も、この盤を特徴づける要素になっている。

同じ『Axis: Bold As Love』でも、国や時期によって仕様がかなり異なる。UK初回盤は歌詞インサート付きで、当時のオリジナル性を感じやすい。音源面では後年の再発や他国盤も広く流通しているが、1967年UK盤はこの作品が最初に形になった時点の空気を強く残している。

まとめ

『Axis: Bold As Love』は、The Jimi Hendrix Experienceの中でも、演奏の迫力と曲の細やかさが両方見えるアルバムだ。デビュー作の勢いを引き継ぎつつ、より多彩な音作りへ進んでいる点が大きい。代表曲の「Little Wing」や「If 6 Was 9」をはじめ、各曲がそれぞれ違う表情を持っていて、アルバム単位で聴く意味がはっきりある。

1967年のUK初回盤は、見開きジャケットや歌詞インサートを含めて、作品の時代性をそのまま持っている。Jimi Hendrixの初期キャリアを追ううえでも重要な一枚であり、サイケデリック・ロックの広がりを確認できる作品としても存在感がある。

トラックリスト

  1. A1 EXP
  2. A2 Up From The Skies
  3. A3 Spanish Castle Magic
  4. A4 Wait Until Tomorrow
  5. A5 Ain't No Telling
  6. A6 Little Wing
  7. A7 If Six Was Nine
  8. B1 You've Got Me Floating
  9. B2 Castles Made Of Sand
  10. B3 She's So Fine
  11. B4 One Rainy Wish
  12. B5 Little Miss Lover
  13. B6 Bold As Love

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