The Meters - Rejuvenation (1974)
The Meters 1974

The Meters - Rejuvenation (1974)

Funk / Soul Soul Bayou Funk

The Meters『Rejuvenation』(1974)

The Metersの4作目となる『Rejuvenation』は、1974年にUSのReprise Recordsから出たアルバムである。ニューオーリンズ・ファンクの核を作ったバンドが、70年代半ばの時点で持っていたリズムの精度と、演奏の粘りをそのままパッケージした作品として位置づけられる。The Metersは、Art Neville、George Porter Jr.、Leo Nocentelli、Zigaboo Modelisteという編成で知られ、Allen Toussaint周辺の仕事でも重要な役割を果たしてきた。インスト主体で始まったグループが、ここではより曲の流れや歌ものの要素も含めながら、バンドとしてのまとまりを前に出している。

この時期のThe Metersは、すでに「Cissy Strut」や「Sophisticated Cissy」のヒットでバンド名を広く知られていた後であり、単発のシングル・バンドというより、演奏そのものが価値になる存在として見られていた。『Rejuvenation』は、その印象をさらに強めるアルバムで、ファンク、ソウル、ブルースを土台にしながら、ニューオーリンズらしい跳ね方と、かなりタイトなバンド・アンサンブルが前面に出る。派手な録音処理に頼るより、各パートの噛み合いで押すタイプの作品という印象が強い。

アルバムの輪郭

Reprise盤のUSオリジナルは、1970年代前半の同レーベルらしいタン系のスティームボート・ラベル期にあたる。Stereo表記が両面下部に太字で入っており、プレス表記の細部からも当時のUS盤らしさが出ている。The Metersの作品は後年に再発も多いが、この1974年盤はオリジナル期の空気を伝える基本形として扱われることが多い。

音の中心にあるのは、歌より先にリズムが立つ感覚である。Zigaboo Modelisteのドラムは細かく刻みながらも前に出すぎず、George Porter Jr.のベースは低い位置でうねり、Leo Nocentelliのギターは短いフレーズで隙間を埋める。Art Nevilleのキーボードは、その上で色を足し、全体をニューオーリンズのバンドらしいまとまりへ持っていく。聴いていると、各曲が独立した完成品というより、同じグルーヴの別の切り口として並んでいるようにも感じられる。

注目曲「People Say」

『Rejuvenation』を語るうえで外せないのが「People Say」である。The Metersの代表曲のひとつとして扱われることが多く、アルバムの中でも特に輪郭がはっきりしている。リズムの立ち上がりが早く、ベースとドラムの噛み合わせが最初から曲を引っ張る。ギターは過度に前へ出ず、細かなカッティングで空間を整理していく。歌が入っても、バンドの推進力は落ちない。

この曲は、The Metersの強みが分かりやすく出た一曲でもある。メロディやフックだけでなく、各パートが少しずつずれて見えて、最後にはきれいに収束する感じがある。ファンクの曲でありながら、演奏の組み立てそのものを聴かせるタイプで、同時代のJames Brown周辺の切れ味とは別の、ニューオーリンズ独特の粘りを感じさせる。

注目曲「Hey Pocky A-Way」

もうひとつの代表曲が「Hey Pocky A-Way」である。こちらはThe Metersの中でも特に知られた曲で、アルバムの中で土着的なムードが強く出る。コール&レスポンス的な歌い回しと、手拍子を思わせるノリがあり、スタジオ録音でありながら、街のパレードや祝祭の空気に近い感触を持つ。ニューオーリンズの音楽文化とファンクが、そのまま接続しているような曲である。

演奏面では、リズムが単純に速いわけではなく、細部の置き方で前進していく。ここでもベースとドラムが中心にあり、ギターはリフを積み重ねるというより、空いた場所をうまく使う。The Metersが「踊れるバンド」であることを示しつつ、同時にただのパーティー音楽に収まらない、演奏の精密さも見える一曲だと思う。

作品の位置づけ

『Rejuvenation』は、The Metersのディスコグラフィの中でも、バンドの個性がかなり明確に出た時期の記録として見られる。初期のシングルで確立したファンクの型を、アルバム全体の流れに落とし込んでいる点が重要で、単曲の強さとアルバムとしてのまとまりが両立している。1975年にはCyril Nevilleが加わる流れもあり、The Metersの70年代中盤以降の動きへつながる前段階としても捉えやすい。

同時代のファンクと比べると、The Metersは派手なホーン・アレンジや大編成のショウアップより、演奏の隙間と反復で押す傾向が強い。だからこそ、後のヒップホップやサンプリング文脈でも参照されやすかったのだろうし、バンド・グルーヴを基準に聴くと、このアルバムの説得力はかなり高い。ニューオーリンズ・ファンクの手触りを、そのまま1974年のスタジオ盤に閉じ込めた一枚である。

トラックリスト

  1. A1 People Say 5:15
  2. A2 Love Is For Me 3:49
  3. A3 Just Kissed My Baby 4:42
  4. A4 What'cha Say 3:27
  5. A5 Jungle Man 3:23
  6. B1 Hey Pocky A-Way 4:01
  7. B2 It Ain't No Use 11:48
  8. B3 Loving You Is On My Mind 3:13
  9. B4 Africa 3:56

動画

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