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頭脳警察は、1969年12月に結成された日本のロック・バンドだ。中心メンバーはPANTA(中村治雄、ヴォーカル/ギター)とTOSHI(石塚俊明、ドラムス/パーカッション)で、結成当初は左右栄一(ギター)と粟野仁(ベース)を加えた4人編成で始動した。バンド名はフランク・ザッパ率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションの楽曲に由来し、「Brain Police」を日本語で読んだものとして知られている。
頭脳警察は、学生運動が盛んだった時代背景のなかで注目を集めた。過激な日本語詞と、自由に展開する旋律を前面に出し、当時の若いリスナーから支持を得た。1972年にはレコード・デビューを果たすが、歌詞内容が問題視される場面もあった。ファースト・アルバム『頭脳警察1』は発売中止になり、続く『頭脳警察セカンド』も発売後にレコード倫理委員会から発売禁止処分を受けて回収された。
1975年12月31日にいったん解散するまでに、6枚のアルバムを残している。代表曲としては「銃をとれ」「ふざけるんじゃねえよ」「さようなら世界夫人よ」などが挙げられる。
音楽性は、Rock、Folk、World、& Countryにまたがり、スタイル面ではProg Rock、Folk、Acoustic、Hard Rockの要素が挙げられている。実際の作品では、アコースティックな曲調と硬質なロックの両方が見られ、歌詞は社会や政治に触れる内容が目立つ。日本語詞を使いながら、単なるフォーク・ロックやハード・ロックに収まりきらない構成を持っていた点が、頭脳警察の特徴として語られている。
演奏面では、PANTAのヴォーカルとギター、TOSHIのドラムスを軸にした編成が基本にあり、時期によってメンバーを変えながら活動してきた。参加メンバーには、石井正夫、藤井一彦、後藤益広、宮田岳、沢竜二、大久保敬、樋口素之助などの名前が並ぶ。
解散後、PANTAはソロ活動やPANTA & HALで活動を続け、TOSHIも「奇矯」やトシ・ライブ・バンド・シノラマなどで演奏を続けた。頭脳警察としては1990年に一時的な再結成があり、その後も2000年代に再び動き出している。2008年頃からは本格的に活動を再開したとされ、結成50周年を記念したドキュメンタリー映画も制作された。
頭脳警察は、日本のロック史のなかで伝説的な存在として扱われることが多い。政治的な季節のなかで、強い言葉を使った楽曲を発表し、発売中止や回収といった出来事も経験した。その経緯も含めて、1960年代末から70年代初頭の日本のロックが何を抱えていたのかを示すバンドとして見られている。
一方で、ただ話題性が先行したグループというより、フォーク、ハード・ロック、プログレッシブ・ロックの要素を行き来しながら、歌と演奏の両方で独自の形を作ってきたバンドでもある。日本語ロックの初期史をたどるとき、頭脳警察の名前はかなり早い段階で出てくる。