Vinyl Record Reviews
Black Devilは、フランスの音楽家Bernard FevreとJacky Giordanoによるユニット名義で、Electronic / Discoの文脈で語られるアーティストだ。プロフィール上はフランスのデュオとして記載されているが、活動の核になっているのはFevreの制作と、Giordanoとの関係だ。
Black Devil名義で最初に知られるのは、1978年に発表された6曲入りEP『Disco Club』だ。これは当時、Joachim SheryleeやJunior Claristidgeといった変名を使って制作されていた作品として知られている。
このEPは、欧州のエレクトロニック・ディスコを追いかけるコレクターの間で長く高値で取引される、流通量の少ない盤だった。市場にほとんど出回らなかったこともあり、ネット上では実在しない架空の作品ではないかという噂まで出たが、実際には1978年の作品として存在している。
Black Devilの音楽は、ディスコのリズムとシンセサイザー主体の電子音を組み合わせたものとして扱われている。Bernard Fevreはライブラリー・ミュージックのシンセサイザー作品でも知られていて、その作風はBlack Devilにもつながっている。
派手なボーカルを前面に出すタイプではなく、反復するビート、シンセのフレーズ、機械的なグルーヴを軸にした作りが中心だ。ディスコの形式を取りながら、クラブ向けの電子音楽に寄った内容として受け取られている。
2000年代半ばにイギリスのレーベルRephlex Recordsが『Disco Club』を再発したことで、Black Devilは改めて注目を集めた。それまでごく一部のコレクター向けだった作品が、再発を通じて広く聴かれるようになった。
この再発後には、Chemical Brothers、Aphex Twin、Lindstrøm、Prins Thomasといったアーティストからも支持が寄せられた。長くシーンの表舞台から離れていたFevreにとっても、新しいリスナーが増えるきっかけになった。
近年は、Fevre自身によるリマスター盤が、彼のライブラリー・ミュージック作品群とあわせてAnthology Recordingsからリリースされている。初期のEPだけでなく、Fevreの制作全体を見直す流れの中でBlack Devilも扱われている。