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Candidoは、キューバ生まれのパーカッショニスト、カンディード・カメーロ(Cándido Camero)の名義として知られている。1921年4月22日、ハバナのレグラ地区に生まれ、2020年11月7日にニューヨークで99歳で亡くなった。主にコンガとボンゴを担当し、アフロ・キューバン・ジャズからストレートアヘッド・ジャズ、さらにディスコ期のヒットまで、長い活動歴を持つ。
カンディードは正規の音楽教育を受けず、幼いころに練乳の空き缶をボンゴ代わりにして独学でリズムを身につけたと伝えられている。ハバナではナイトクラブやラジオ局で演奏し、地元シーンの中で経験を重ねた。1946年にニューヨークへ移住すると、活動の場は一気に広がる。
ニューヨークではマチートやディジー・ガレスピーとの録音で注目され、その後もビリー・テイラー・カルテット、スタン・ケントンとの共演・録音へつながっていった。チャーリー・パーカー、トニー・ベネット、ティト・プエンテなどとも仕事をしており、アフロ・キューバンとジャズの両方の現場で重要な役割を担っていた。
カンディードの名前で特に語られるのは、複数のコンガをそれぞれ違う音程にチューニングし、リズムだけでなくメロディも担う楽器として扱った点だ。コンガを単なる伴奏楽器にとどめず、前に出る楽器として使ったこの発想は、1950年代のジャズにおけるコンガの位置づけを変えた。
この奏法によって、コンガはアフロ・キューバンのリズムを支えるだけでなく、アンサンブルの中でフレーズを提示する役割も持つようになった。カンディードは「モダン・コンガ奏法の父」と呼ばれることがある。
1970年代のディスコ期には、ババトゥンデ・オラトゥンジの「Jingo」をSalsoul Recordsでカバーし、ヒットを記録した。ジャズの現場で名を上げた後に、ディスコのフロアでも存在感を示した点は、カンディードの活動の幅をよく示している。
パーカッション奏者としての基盤を保ちながら、時代ごとの音楽の中で役割を変えていったことが、長く記憶されている理由のひとつになっている。
カンディードはNEAジャズ・マスターにも選出されている。アフロ・キューバン・ジャズの発展に加えて、コンガの表現範囲を広げた功績が評価の中心にある。晩年まで活動を続け、2020年にニューヨークで亡くなった。