Vinyl Record Reviews
David Gilmourは、1946年3月6日にイングランドのケンブリッジで生まれたロック・ミュージシャンだ。Pink Floydのギタリスト、ヴォーカリスト、ソングライターとして広く知られていて、ソロ活動や他アーティストとの共演でも存在感を示してきた。
公式サイトや各種アーカイブ、音楽データベースでも、彼の活動はPink Floydを軸に整理されている。Rockの中でもProg Rock、Art Rockの文脈で語られることが多い。
Gilmourは11歳のときにケンブリッジでSyd Barrettと出会っている。10代には二人でフランスを路上演奏して回ったという記録がある。後にBarrettの演奏やヴォーカルが安定しなくなったため、Gilmourは1968年1月にPink Floydへ加入した。
当初は5人編成だったが、同年4月にBarrettの脱退が正式に決まり、その後はGilmourを含む4人編成で活動が続いた。ここで彼は、バンドの音作りを支えるギタリストとして位置づけられていく。
Gilmourは、Pink Floydの代表作でギターとヴォーカルを担当している。特に『The Dark Side of the Moon』(1973年)、『Wish You Were Here』(1975年)、『Animals』(1977年)、『The Wall』(1979年)では、彼のギターが重要な役割を果たしている。
演奏面では、長い音を使ったフレーズ、音の余白を残すリード、曲の構成に合わせたソロが目立つ。派手な速弾きだけで押すタイプではなく、曲の進行に沿って音を置いていく場面が多い。Prog RockやArt Rockの作品で、こうした作り方がはっきり出ている。
Pink Floydの中心的ソングライターだったRoger Watersが1985年末に脱退した後、バンド名の使用権をめぐって対立が起きた。Watersは1986年に法的な解消を求めて訴訟を起こしたが、GilmourとNick MasonはPink Floyd名義を保ったまま『A Momentary Lapse of Reason』(1987年)の制作を進めた。
その後、1987年12月23日にGilmour所有のスタジオ船「Astoria」で3人が会談し、法廷外で和解した。これでGilmourとMasonはPink Floydの名称と活動継続権を得て、Watersは一部の権利と補償を受ける形になった。
GilmourはPink Floyd以外でも活動している。ソロ作品に加えて、Kate Bush、Paul McCartney、Pete Townshendなどとの共演歴がある。こうした参加歴を見ると、バンドの中だけで完結するギタリストではなく、曲単位で求められる役割に応じて演奏するタイプだと分かる。
ソロ活動では、Pink Floydとは少し違う形でギターと歌を前に出している。バンドの大きな構成の中で鳴る音と、個人名義での音の置き方を分けている点も、彼の活動歴を追うと見えてくる。
Gilmourといえば、黒いFender Stratocaster、通称「Black Strat」がよく知られている。これはPink Floyd時代のステージとスタジオで長く使われたもので、『Dark Side of the Moon』『Wish You Were Here』『Animals』『The Wall』などの演奏でも使われている。
2019年6月20日には、1960年代から集めてきたギター126本を売却し、その売却総額約2,150万ドルはClientEarthに寄付された。さらに2026年3月には、この「Black Strat」が記録的な金額で売れたと伝えられている。Gilmourの機材は、本人の演奏史と一緒に語られることが多い。
Gilmourの特徴としてまず挙がるのは、メロディを意識したギターだ。フレーズの長さ、音の伸び、ビブラートのかけ方が曲の流れに合っている。Prog RockやArt Rockの枠で活動しながら、演奏が曲の構造を支える方向に向いている。
また、Pink Floydの作品では、ギターが単独で目立つだけでなく、鍵盤やベース、効果音と組み合わさって曲全体の構成を作っている。Gilmourはその中で、音数を絞ったリードや、歌とギターの両方で曲を運ぶ役割を担ってきた。
公開されている情報では、Gilmourには子どもがいる。Matt Gilmour、Gabriel Gilmour、Romany Gilmourの名前が挙がっている。母親としてはGinger Gilmour、Polly Samsonの名前が見られる。
活動の詳細や機材面の情報は、公式サイトやギター関連の資料、音楽データベースで確認しやすい。特にGilmourishのようなサイトでは、機材やサウンド面の記録がまとまっている。
David Gilmourは、Pink Floydの中心的なギタリストとして知られつつ、ソロや共演でも活動してきたミュージシャンだ。1960年代後半から続く経歴の中で、バンドの変化や法的な対立も経験している。
Rock、Prog Rock、Art Rockの流れを追うときに、彼の名前はかなり早い段階で出てくる。Pink Floydの代表曲を聴くと、Gilmourのギターが曲の骨格の一部として機能しているのが分かる。