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Dr. Buzzard's Original Savannah Bandは、1974年にニューヨーク・ブロンクスで結成されたディスコ・バンドだ。ジャズ、ファンク、ソウルを土台にしながら、ディスコのビートとビッグバンド、スウィングの要素を組み合わせたサウンドで知られている。
バンド名の「Dr. Buzzard's Original Savannah Band」は、実在の人物に由来する。リーダーのストーニー・ブラウダー・ジュニアによると、高校時代のバンドをマネージメントしていた「ドクター・バザード」という人物がいて、その人物が南部でのバンド活動について語った逸話が名前のきっかけになったという。「サバンナ」は、父親の出身地であるジョージア州サバンナへのオマージュでもある。
結成時の中心は、作曲を担当したストーニー・ブラウダーと、作詞を手がけた弟のトマス・ブラウダーだった。そこにヴォーカルのコリー・デイ、ドラムのミッキー・セヴィラ、パーカッションのアンディ・ヘルナンデスらが加わっている。メンバーにはこのほか、ドン・アルマンド・ボニージャ、ロルランド・プリンス、マイケル・ブーン、マイケル・アルモ、フランツ・クラウンズ、トーマス・ブラウダーなどの名前が挙がっている。
ストーニー・ブラウダーは、もし兄の影響がなければ学校教師のままだったかもしれないと2021年に語っている。兄のトマスが自分の仕事をからかい続けたため、最終的にバンドに参加してベースを弾くことになったという。
このバンドの特徴は、ディスコのリズムに、カリプソ、ルンバ、チャチャチャ、コンパといったカリブ海のリズムを重ねている点にある。そこへ、キャブ・キャロウェイを思わせるビッグバンドやスウィングのアレンジを組み合わせている。
さらに、コリー・デイのジャジーな歌い方が、トマス・ブラウダーの機知のある歌詞と合わさって、バンドの個性を形づくっていた。初期のエラ・フィッツジェラルドを思わせると評されることもあるコリー・デイの歌唱は、ディスコのフォーマットの中にジャズの感触を残している。
彼らの大きなダンスフロア・ヒットとして知られているのが「Cherchez La Femme」だ。ディスコ全盛期の中でも、単に踊れるだけでなく、編曲や歌詞の作り込みが目立つグループとして見られていた。
スタジオ54の常連出演者でもあったようで、当時のディスコ・シーンの中心に近い場所で活動していたことがうかがえる。派手なクラブ文化と、ジャズやスウィングの古い要素を接続していたところに、このバンドの面白さがある。
1979年、3作目のアルバムの後にトマス・ブラウダーとアンディ・ヘルナンデスが脱退した。トマス・ブラウダーは「キッド・クレオール」と名乗り、ヘルナンデスとともにキッド・クレオール&ザ・ココナッツを結成している。
その後、1984年には最後のSavannah Band名義のアルバムが出ている。コリー・デイも1979年にソロ作『Cory And Me』を発表していて、バンド解散後もメンバーそれぞれが音楽活動を続けた。
このバンドは、ディスコを単なるダンス音楽としてではなく、ジャズ、スウィング、カリブ系リズムを混ぜた構成で鳴らした点で目立っている。ウェブ上の資料でも、ディスコ時代の中でも特に独自性の強いアンサンブルとして扱われている。
後続のダンス・ミュージックや、ディスコとレトロなアメリカン・ポップスを接続する流れを振り返るときにも、名前が挙がりやすいグループだ。ヒット曲だけでなく、編曲の組み立てやヴォーカルの配置まで含めて聴くと、当時のディスコの中でかなり変わった立ち位置にいたことが見えてくる。