Vinyl Record Reviews
Flueは、1980年代のオランダで活動したポスト・パンク・バンドだ。地元レーベルのTorsoと契約し、1981年に『One and a Half』、1983年に『Vista』の2枚のアルバムを残している。どちらも当時はアナログ盤のみの発表で、現在はかなり入手しにくい作品として扱われている。
情報として確認できる範囲では、Flueは4人編成で活動していた。
なお、提供情報にはCor Boltenの名前も含まれているが、プロフィール本文では4人編成として紹介されている。
Flueの音楽は、コールドウェイヴとギター・ニューウェイヴを組み合わせた内容として知られている。冷ややかで内省的なメロディ、抑えめの展開、暗めの空気感が特徴に挙げられることが多い。ElectronicとRockの要素をまたぐバンドとして見られることもある。
1作目の『One and a Half』は、こうした基本の作りがはっきり出た作品として扱われている。のちに再発された際には、7曲のレア・ボーナストラックが追加されている。
2作目の『Vista』は、前作よりも音楽的な幅が広い作品として紹介されている。シンセポップやニューウェイヴの要素に加えて、アラビア音楽やクラシック音楽を思わせる要素も取り入れ、憂いを帯びたオーケストレーションが目立つという評価がある。
同じポスト・パンク系の枠に置かれながらも、単純にギター中心のバンドとしては収まらない作りになっている点が、Flueの個性として見られている。
近年は、ドイツのレーベルInfrastitionが手がける「End」シリーズの一環として再発されている。再発盤は、メンバーのCol BoltenとEdward自身の手でアナログ盤からリマスターされたものとされている。
こうした動きもあって、Flueはオランダのコールドウェイヴ・シーンを語るうえで注目される存在になっている。オリジナル盤が入手困難なこともあり、再発をきっかけに聴かれる機会が増えているバンドだ。
Flueを追うなら、まずは『One and a Half』でバンドの基本線を確認して、そのあとに『Vista』で音の広がりを聴く流れが分かりやすい。どちらも80年代オランダのポスト・パンク/ニューウェイヴの文脈で整理しやすい作品だ。