Vinyl Record Reviews
Mighty Ryedersは、1977年4月にフロリダ州マイアミで結成されたソウル/ファンク・グループだ。メンバーはロドニー・マシューズ、ライオネル・H・ハリソン、カール・クラウダーを中心に活動していた。ライオネル・H・ハリソンはドラムとバッキング・ヴォーカルを担当し、ロドニー・マシューズがリード・ヴォーカルを務めていた。
グループは結成から間もない1978年に、地元のインディー・レーベルであるSun Glo Recordsから唯一のアルバム『Help Us Spread The Message』を発表した。アルバムに先立っては、1977年に7インチ・シングル「The Mighty Ryeders / Star Children」も残している。活動期間は長くはなかったようで、メンバーそれぞれのその後については、はっきりした記録は多くない。
Mighty Ryedersの音楽は、1970年代のソウルとファンクの流れの中にある。公開されている情報では、スタイルはファンクに分類されている。アルバム『Help Us Spread The Message』は、ファンク・グループらしい演奏とヴォーカルを軸にした内容で、特に収録曲「Evil Vibrations」が知られている。
このグループの名前を広く知られるものにしたのが、アルバム収録曲「Evil Vibrations」だ。発表当時は大きな知名度を得ていなかったが、1991年にDe La Soulが「A Roller Skating Jam Named 'Saturdays'」でサンプリングしたことで再び注目された。その後も、ウータン・クランのRZAをはじめ、複数のヒップホップ・プロデューサーがサンプル・ソースとして使ってきた。
その結果、Mighty Ryedersはレア・グルーヴやファンクの45コレクターのあいだで知られる存在になった。オリジナル盤は高値で取引されることもある。2018年には英国の再発レーベルDynamite Cutsから、未収録音源を含む7インチ・コレクション『Evil Vibrations Collection』も出ていて、近年も再評価が続いている。
Mighty Ryedersは、活動期間こそ短かったものの、「Evil Vibrations」の存在によって後年に掘り起こされたグループだ。1曲が長くサンプリングされ、レア・グルーヴ文脈でも流通し続けている点が、このバンドのいちばん大きな特徴になっている。
ソウル/ファンク好きなら、まず『Help Us Spread The Message』と「Evil Vibrations」を押さえておくと流れがつかみやすい。マイアミのローカル・グループとして始まり、ヒップホップ経由で再発見された、そんな経歴を持つバンドだ。