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Moon Safariは、2003年にスウェーデン北部の町シェレフテオで結成されたシンフォニック・プログレッシブ・ロック・バンドだ。プロフィールでは、アコースティック寄りのシンフォニックなサウンドと、6声のボーカル・ハーモニーを特徴としている。
バンドは2003年に活動を開始したが、最初からライブ中心だったわけではない。ウェブ上の情報では、初ライブは2005年から2006年ごろとされている。バンド名は、ベーシストのJohan Westerlundが2000年に見たMTVの映像のエンドクレジットで目にした文字列に由来する。フランスのバンドAirのアルバム『Moon Safari』を意識した名前ではなく、響きの印象から採用したという。
結成初期にデモテープがThe Flower Kingsのキーボーディスト、Tomas Bodinの目に留まり、彼のプロデュースでデビュー作『A Doorway to Summer』が2005年に制作された。ここから本格的にバンドの活動が始まっている。
現在のメンバーとしては、Tomas Bodin、Anthon Johansson、Sebastian Åkesson、Johan Westerlund、Petter Sandström、Simon Åkesson、Tobias Lundgren、Pontus Åkesson、Mikael Israelssonの名前が挙がっている。
2005年にはギタリストがAnthon JohansonからPontus Åkessonへ交代している。このあたりから、Åkesson三兄弟であるPontus、Simon、Sebastianがバンドの中心的な存在になっていく。
Moon Safariの特徴としてまず挙げられるのが、複数人によるボーカル・ハーモニーだ。4〜5声、曲によっては6声まで重なることがあり、アレンジ面でこの要素がかなり重要になっている。Simon Åkessonが編曲を担っていて、その影響源としてはThe Hi-Lo'sのGene Puerlingが挙げられている。Gene PuerlingはBrian Wilsonにも影響を与えた人物として知られている。
音楽性は、初期YesやGenesisのようなプログレッシブ・ロックの要素と、60〜70年代のサンシャイン・ポップやビーチ・ボーイズ的な明るいコーラス感が組み合わさったものとして語られることが多い。音楽メディアでは「プログレのビーチ・ボーイズ」と呼ばれることもある。
プロフィールにもある通り、アコースティック楽器を軸にしたシンフォニック・ロックの色合いが強い。複雑な構成だけで押すタイプというより、声の重なりやメロディの運びを前面に出すバンドとして見られている。
『A Doorway to Summer』(2005年) - デビュー作。Tomas Bodinのプロデュースで制作された。
『Blomljud』(2008年) - 2枚組の大作で、プログレ系メディアから高い評価を受けた作品。
『Lover's End』(2010年) - その後の代表作のひとつとして挙げられる。
『Himlabacken Vol. 1』(2013年) - 幼少期をテーマにした作品。
『Himlabacken Vol. 2』(2023年) - 『Himlabacken Vol. 1』の続編。
Moon Safariを聴くときは、まずボーカル・ハーモニーに耳が向く。複数の声がきれいに重なる場面が多く、そこにキーボードやギターが絡んでいく流れがこのバンドらしい。プログレの構成力と、コーラス主体のポップな感触が同時に出てくるところが面白い。
代表作としてよく挙げられる『Blomljud』や『Lover's End』では、長尺の楽曲展開とコーラスの密度がはっきり確認できる。『Himlabacken』の2作では、テーマ性のある作り方も見えてくる。