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PYG(ピッグ)は、1971年に結成された日本のロック・グループだ。ザ・タイガース、ザ・テンプターズ、ザ・スパイダースという、グループサウンズ期を代表する3バンドのメンバーが集まって生まれた。いわば日本版のスーパーグループとして登場した形になる。
メンバーには、沢田研二、萩原健一、岸部修三(現・岸部一徳)、大口広司、井上堯之、大野克夫らが名を連ねる。ボーカルは沢田研二と萩原健一のツイン体制で、当時の日本のロック・シーンでもかなり目立つ編成だった。
PYGは1971年1月に結成された。1971年4月にシングル「花・太陽・雨」でデビューし、同年8月にはアルバム『PYG!』を発表している。その後もシングルを出し、ライブ活動も行ったが、活動期間は長く続かず、翌1972年ごろには解散した。
短い活動の中で、オリジナル・アルバムとライブ・アルバムを含む2枚のアルバム、5枚のシングルを残している。活動歴そのものは長くないが、当時の日本のロック史をたどるときには外せないグループだ。
PYGのサウンドは、グループサウンズ的な歌謡色から距離を取りつつ、ブリティッシュ・ロックに通じるニューロックを目指していた。スタイルとしては、Psychedelic Rock、Prog Rock、Folk Rock、Garage Rock などが挙げられる。
特に、沢田研二と萩原健一のツインボーカルは大きな特徴だ。2人の声を前に出した編成で、歌の存在感を軸にしながら、井上堯之のギター、大野克夫のオルガン、大口広司のドラム、岸部修三のベースが支える形だった。
デビュー曲「花・太陽・雨」は、バンドの方向性を示す楽曲として知られている。歌謡曲寄りの感触よりも、ロック・バンドとしての演奏や曲の構成を重視する姿勢が見える。
PYGは、大手芸能プロダクションに所属する人気メンバーが集まったこともあり、当時のロック・リスナーの一部からは商業的だと見られたようだ。ライブではトマトや空き缶を投げつけられたという話も残っている。
一方で、GS期のスターたちが本格的なロックに挑んだ試みとして、後年は日本のロック史の中で重要な動きとして扱われている。短命だったこともあって、まとまった評価が広がるまでには時間がかかった印象がある。
PYGは活動期間こそ短かったが、GSからロックへ移っていく時代の空気をそのまま背負ったグループだった。沢田研二、萩原健一、井上堯之、大野克夫といった面々が一つのバンドで音を鳴らした事実だけでも、かなり強いインパクトがある。
日本のロックが、歌謡曲やグループサウンズの延長線だけではなく、当時のロック・バンドとして成立しようとしていた流れの中で、PYGはその一場面をはっきり残している。