Vinyl Record Reviews
Robynは、スウェーデン・ストックホルム出身のシンガー、ソングライター、プロデューサー、DJだ。1979年6月12日生まれで、1995年に15歳でデビューアルバム『Robyn Is Here』を発表した。ジャンルはElectronic、Popで、スタイルとしてはDowntempo、Synth-pop、Electro、Houseにまたがる。
Robynは14歳でスウェーデンのレーベルと契約し、ティーン・ポップ・スターとして活動を始めた。デビュー作『Robyn Is Here』で早くも注目を集め、1997年のシングル「Show Me Love」はマックス・マーティンとデニス・ポップが手がけ、全米ビルボードHot 100でトップ10入りしている。アメリカでの大きなヒットとしては、この曲が事実上最後のものになっている。
その後、所属していたジャイヴ・レコードとの間で、音楽性やコンセプトをめぐる対立が深まった。電子音楽デュオ、ザ・ナイフとのコラボ曲「Who's That Girl?」がレーベル側に拒否されたこともあり、Robynは2005年に契約を買い取り、自身のレーベル「Konichiwa Records」を設立した。ここで重要なのは、制作面の主導権を自分で持つ体制に切り替えた点だ。以降は主要レーベルとは配給契約を結びつつ、自分の判断で作品を作る形を続けている。
Robynの音楽は、エレクトロニックな打ち込みとポップ・ソングの構成を軸にしている。ダウンテンポ、シンセポップ、エレクトロ、ハウスの要素が入り、曲によってはクラブ寄りのビートとメロディ重視の作りがはっきり分かれる。ティーン・ポップ出身だが、後年はより電子音楽寄りの制作に寄っていき、シンセの音色やリズムの組み方が作品の中心になっている。
2010年に発表した三部作『Body Talk』は、批評面で高く評価された。グラミー賞には3部門でノミネートされている。この時期の代表曲が「Dancing On My Own」だ。ダンスフロア向けのビートを持ちながら、感情の置き方がはっきりした楽曲で、のちに多くのアーティストがカバーしている。2010年代以降のエレクトロポップ、シンセポップの文脈で重要な曲として扱われることが多い。
Robynは、10代で商業ポップの成功を経験したあと、自分で制作の方向を決める体制を作ったアーティストだ。ヒット曲の実績だけでなく、レーベル運営を含めて活動の形を変えた点が特徴として挙げられる。現在も公式サイトのほか、Bandcamp、Instagram、SoundCloud、YouTubeなどで情報を追うことができる。