Vinyl Record Reviews
Whirlpool Guest Houseは、シンガーソングライターのCarl Greenを中心に結成されたイギリスのバンドだ。Greenはそれ以前にCarl Green and the SceneやRules of Croquetで活動しており、その流れの中でこのプロジェクトを立ち上げた。単調なツアー生活に疲れ、「もう一度、純粋な楽しみのために音楽を作りたい」という思いが出発点になっている。
バンドは1987年にシングル「The Changing Face」を発表し、1989年にはSummerhouseレーベルからアルバム『Pictures On The Pavement』をリリースした。メンバーとしては、ベースのAndrew Davis、コーラスのSallyann Davis、ドラムのGraeme Robinsonが参加していた。
Whirlpool Guest House解散後は、同じ顔ぶれでShandy Wildtymeを結成し、1995年にアルバム『Luminous』を発表している。メンバーの流れがそのまま次のバンドにつながっている点も、このグループの履歴の一部として押さえておきたいところだ。
Whirlpool Guest Houseの楽曲は、当時のインディー・ポップでよく見られた恋愛中心の題材から距離を取っていた。代わりに、散髪、暴力、加齢、置き去りにされた幼子といった、かなり具体的で扱いにくいテーマを取り上げていたのが特徴だ。そうした題材を、真面目さと少し変わった視点を混ぜた筆致で描いていた。
このあたりは、一般的なインディー・ポップのイメージとは少し違う。題材の選び方そのものが、バンドの個性として前に出ている。
ライブでは、8ミリフィルムの映像を背景に投影する演出も行っていた。音だけでなく視覚面も含めてステージを組み立てていた点は、活動の記録として目立つ部分だ。
演奏だけに寄らず、映像を取り入れていたことで、当時のライブの見え方にも独自の色があったようだ。
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