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William Nowikは、1974年に唯一のアルバム『Pan Symphony In E Minor』を録音したアメリカ出身のギタリスト/マルチ楽器奏者だ。ジャンルはロックで、作風はサイケデリック・ロックとプログレッシブ・ロックにまたがる。
Nowikはキャリアの中で多くのバンドに参加し、フロントマン、ベーシスト、ギタリストなど役割を変えながら活動してきた。サンフランシスコとニューヨークを行き来し、クラブでのセッションに多くの時間を費やしていたという。
また、大きな紙製の人形楽器を使い、一人で複数の楽器を同時に演奏する実験的なソロパフォーマンスにも取り組んでいた。演奏形態に固定された人ではなく、現場ごとにやり方を変えながら活動していたことがうかがえる。
本人の証言によると、若い頃にブルースの伝説的存在であるSon Houseと出会い、「教会で演奏するように弾け」と言われたことが音楽的な原点になっているという。このエピソードは、Nowikの演奏姿勢に強く影響した要素として知られている。
帰国後、Nowikは『Pan Symphony In E Minor』を制作した。当初は映画『Pan』のサウンドトラックとして構想された作品だったとされているが、最終的には神話的なイメージを音楽で表現するアルバムとして形になった。
この作品では、マーティン・ギター、ダン・アームストロング製のプレキシガラス・ギター、ヴァイオリン、フルートなどを使っている。楽器の組み合わせを見るだけでも、ギター中心のロック作品というより、かなり広い音色を扱う構成になっている。
『Pan Symphony In E Minor』は、初期Pink FloydやKing Crimsonを思わせる70年代初頭の英国アンダーグラウンド的な質感を持つサイケデリック/プログレッシブ・ロック作品として紹介されている。ギターの扱いに加えて、ヴァイオリンやフルートを入れている点も、この作品の性格を示している。
派手なヒット作として広く知られたわけではないが、録音時点での意図と、使われた楽器、そして参照される音楽的文脈を合わせて見ると、かなり個性的なソロ作品として聴かれている。
『Pan Symphony In E Minor』は発表当時ほとんど注目されなかったが、2009年にヴァイナルで、2010年にデジタルで再発された。その後、後年になって再評価が進んでいる。
こうした再発の流れによって、当時は埋もれていた作品が改めて聴かれるようになった。70年代のアメリカのロック作品の中でも、サイケデリックとプログレの両方に触れる記録としてチェックされることが増えている。