John Williams , The London Symphony Orchestra - Star Wars (1977)
John Williams / The London Symphony Orchestra『Star Wars』
ジョン・ウィリアムズが手がけた『Star Wars』のオリジナル・サウンドトラックは、1977年公開の映画『スター・ウォーズ』のスコアを収めた2枚組である。演奏はロンドン交響楽団、指揮はジョン・ウィリアムズ、オーケストレーションはHerbert W. Spencerが担当。録音は1977年3月、イングランド・デナムのAnvil Studiosで8回のセッションにわたって行われ、アルバム用には約88分のスコアから約75分を選び、映画の時系列そのままではなく、別の並びで収録されている。
制作背景・エピソード
ジョージ・ルーカスは当初、『2001年宇宙の旅』のように既存のオーケストラ曲や映画音楽を流用するつもりだったが、最終的にはウィリアムズに作曲を任せた。ウィリアムズは、ルーカスが選んだ参考曲を手がかりにしながら、繰り返し現れるテーマを軸にスコアを組み立てている。ルーカスは、音楽がSF的な舞台設定よりも物語のファンタジーとしての側面を感じさせることを望み、映画の成功は筋書きと登場人物と音楽の「シンプルでまっすぐな感情への訴えかけ」にかかっていると語っている。ウィリアムズ本人は、この音楽付きの映画を「ミュージカル」と表現した。
作曲にあたっては、リヒャルト・シュトラウスの後期ロマン派の語法、コルンゴルトやマックス・スタイナーらハリウッド黄金期の映画音楽を下敷きにしつつ、ワーグナーの『指環』に連なるライトモティーフの手法を使っている。さらに、ホルスト、ウォルトン、プロコフィエフ、ストラヴィンスキーへのオマージュも織り込まれた。ルーカス自身がプロデュースし、Lionel Newmanが監修した。
「Cantina Band」は、ルーカスの具体的な注文から生まれた曲でもある。「未来の世紀の生き物たちが、1930年代のベニー・グッドマンのスウィング・バンドの音楽を見つけたら、どう演奏するか」という発想が出発点で、ウィリアムズはトランペット、3本のサックス、クラリネット、ローズ・ピアノに加え、スティールパンなどのアフロ・カリビアン楽器やシンセサイザーを組み合わせ、「異質でありながら、どこか馴染みのある」音を目指した。撮影現場では、ILMのスタッフがベニー・グッドマンの「Sing, Sing, Sing」に合わせてバンドを演じていたという話も残っている。
時代の文脈
このアルバムは20th Century Recordsから出た。映画の配給会社自身のレーベルから出た唯一の『Star Wars』のサウンドトラックで、続編のサウンドトラックはRSOから配給された。
アルバムは「史上最も売れた交響楽のアルバム」となり、1977年9月にBillboard 200で2位を記録。「Main Title」はHot 100で10位を記録している。同年10月には、Mecoがテーマと「Cantina Band」をディスコ化したシングルを出し、こちらは全米1位になった。本作は、1970年代後半に壮大な交響楽のスコアが復活する先駆けのひとつとなった。
後世への影響
このサウンドトラックは、アカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞を受賞し、グラミー賞では最優秀映画音楽アルバムと最優秀インストゥルメンタル作曲(「Main Title」)を受けている。2004年には米議会図書館の国家録音登録簿に選ばれ、2005年にはAFIから「アメリカ映画史上最も記憶に残る映画音楽」の1位に選出された。
後年の展開も多い。1993年には4枚組コンピレーションの一部として拡張版が登場し、1997年にはより包括的な2CD版がBMGから発売された。その後も2004年、2007年、2015年、2016年に再発され、2016年にはオリジナルの1977年アルバムがアナログ・マスターからリマスターされて、フルアートワーク再現のLPとして再発された。2017年にはWalt Disney Recordsからデジタル版が出され、40周年盤としても再びLP化されている。さらに2018年には映画用ミックスから新たなリマスターが作られ、2018年のCDとハイレゾ配信、2020年と2021年のLPへつながった。
「Cantina Band」もAshなどにカバーされている。
トラックリスト
- A1 Main Title 5:20
- A2 Imperial Attack 6:10
- A3 Princess Leia's Theme 4:18
- A4 The Desert And The Robot Auction 2:51
- B1 Ben's Death And TIE Fighter Attack 3:46
- B2 The Little People Work 4:02
- B3 Rescue Of The Princess 4:46
- B4 Inner City 4:12
- B5 Cantina Band 2:44
- C1 The Land Of The Sand People 2:50
- C2 Mouse Robot And Blasting Off 4:01
- C3 The Return Home 2:46
- C4 The Walls Converge 4:37
- C5 The Princess Appears 4:04
- D1 The Last Battle 12:05
- D2 The Throne Room And End Title 5:28