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24 Carat Blackは、アメリカ・オハイオ州シンシナティで活動していたソウル・グループだ。もともとは「The Ditalians」という名前でスタートし、その後、Motown出身でStaxのスタッフ・アレンジャーだったDale Warrenと出会ったことで、24 Carat Blackへと改名したとされる。メンバーにはDale Warren、William Talbert、Tyrone Steels、Princess Hearn、William Gentry、Gregory Ingram、Ernest Latimore、Larry Cottrell、Bruce Thompson、Naombi Stills、Robert Dunsonらがいた。
グループはDale Warrenのもとで、本格的なコンセプト・アルバム制作に取り組むことになった。Warrenはクラシック音楽の背景を持つ編曲家で、Isaac Hayesの「Walk On By」や『Hot Buttered Soul』のストリング・アレンジを担当し、Eddie FloydやThe Staple Singersのセッションにも関わっていたとされる。そうした経歴を持つ人物が制作の中心に入ったことで、24 Carat Blackの音楽は一般的なソウル・グループの枠よりも、構成やアレンジを重視した方向へ進んだ。
なお、初期メンバーの一部は後にShotgunを結成したという情報もある。
24 Carat Blackの代表作は、1973年に発表された唯一のアルバム『Ghetto: Misfortune's Wealth』だ。Dale Warrenが作曲と編曲を一手に担い、長尺のオーケストラ・パートやリプライズを交えた8つの「シノプシス」で構成されている。ソウルやファンクを土台にしながら、曲のつなぎ方や展開にかなり手を入れた作品として扱われている。
一方で、当時は内容の重さや実験性が商業的に広く受け入れられず、反応は限定的だったようだ。さらに1975年のStax倒産もあり、グループはそこで事実上消滅した。
24 Carat Blackの音楽は、FunkとSoulを軸にしつつ、Dale Warrenのオーケストラ・アレンジが前面に出ている点が特徴だ。ストリングスを含む編成、組曲的な構成、リプライズの使い方など、単独曲の集合というより、全体で一つの流れを作る意識が見える。
ジャンル表記としてはJazz、Funk / Soulにまたがる扱いがされることが多いが、聴きどころとしてはファンクのリズムとソウルの歌、そして編曲の細かさが並んでいるところにある。特に『Ghetto: Misfortune's Wealth』は、楽曲単位で聴くより、アルバム全体の構成で追うほうが特徴をつかみやすい。
このアルバムが広く知られるきっかけの一つになったのが、90年代以降のヒップホップ・プロデューサーたちによる再発見だ。Dr. Dre、Jay-Z、Eric B.、Naughty By Natureらがこの作品をサンプリングしている。なかでもDigable Planetsが「Foodstamps」に収録されたTyrone Steelsのドラム・ソロを、ほぼそのまま「Rebirth Of Slick (Cool Like Dat)」のブリッジに使った例はよく知られている。
そのため『Ghetto: Misfortune's Wealth』は、のちに「最も聴かれずに最もサンプリングされたアルバム」と呼ばれることがある。発売当時の評価と、その後の使われ方の差が大きい作品として、今でも語られ続けている。
24 Carat Blackは、活動期間そのものは長くないが、残した作品とその後のサンプリングによって、別の文脈で名前が残ったグループだ。シンシナティのソウル・グループとして始まり、Dale Warrenの編曲のもとで1枚のアルバムを作り、その後はヒップホップ側から何度も参照されてきた、そんな流れで見ていくとわかりやすい。