Vinyl Record Reviews
Akiko Yanoは、1955年2月13日に東京で生まれた日本のアーティストだ。高校時代にジャズ・ピアノを学び、1976年に1stアルバム『Japanese Girl』でデビューした。音楽ジャンルとしてはElectronicに分類されることが多く、スタイル面ではNew Wave、Synth-popとも結びつけられている。
『Japanese Girl』は、当時の日本のポップ・シーンの中でもかなり目立つ作品だった。本人が後年のインタビューで「世界中で自分にしか作れないレコードを作りたかった」と振り返っているように、制作の時点から独自性を意識していたことがうかがえる。
この作品では、A面がロサンゼルス録音の「AMERICAN SIDE」とされ、バックバンドにはリトル・フィートのメンバーが参加している。ウェブ上の情報でも、リトル・フィートのポール・バレアが矢野のピアノ演奏を「嬉しい驚きだった」と語ったことや、レコーディング後にローウェル・ジョージがギャラの受け取りを断ったという逸話が紹介されている。
愛らしい声質に加えて、歌いながら同時にピアノで即興を織り交ぜるスタイルが特徴として挙げられる。デビュー当時の日本のポップスの文脈では、かなり個性的な存在として受け取られたようだ。
その後、矢野顕子は坂本龍一と結婚し、音楽面でも関わりを深めた。1980年代初頭には、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)のワールド・ツアーにサポート・キーボーディストとして参加している。
また、デヴィッド・シルヴィアンやトーマス・ドルビーが在籍した英国のバンド、Japanのレコーディングにも参加した。こうした活動を通じて、日本国内だけでなく海外でも聴き手を広げていった流れが見える。
坂本龍一との離別後、矢野顕子は1990年代にニューヨークへ拠点を移した。以後は、ジャズ系のミュージシャンを中心にライブや録音を続けている。現在もニューヨークで定期的に演奏活動を行い、さまざまなミュージシャンと作品を作っている。