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Anabisは、1980年にドイツ・マールブルク地方で結成されたプログレッシブ・ロック・バンドだ。ロックを土台にしつつ、プログ・ロックとアート・ロックの要素を前面に出した活動で知られている。
1980年代を通じて3枚のスタジオ・アルバムを残している。初期の2作では、長編の組曲的な楽曲を軸にしながら、その周辺に複数のテーマ曲を配置する構成を取っていた。曲単位で完結させるというより、アルバム全体でまとまりを作るタイプの組み立てだ。
活動末期に出た最終作は『Theatre』、または『Success』のタイトルでも知られている。ここでは編成が大きく変わり、オリジナルメンバーはドラマーのMike Morkelのみとなった。多数のスタジオ・ミュージシャンを迎え、歌詞もドイツ語から英語へ切り替わっている。
ウェブ上の情報では、Anabisのサウンドはフルートの使い方が目立つ。そこにヘヴィでサイケデリックなキーボードが重なり、さらにドイツ語の皮肉を含んだ歌詞が加わる、という説明がされている。
初期作では、そうした要素が長尺の構成の中で展開される。プログレッシブ・ロックらしい展開の多さに加えて、クラウトロック周辺の文脈で語られることもあるようだ。
最終作では方向性がかなり変わり、ホーン・セクションを加えたコンテンポラリーなロック寄りのサウンドになっている。ギターもより重いものが前に出ていて、それまでの作品との違いがはっきりしている。
Anabisは、評価の振れ幅がかなり大きいバンドとして知られている。プログレッシブ・ロックやクラウトロックの愛好家が集まるコミュニティでは、半ば伝説的な存在として語られることがある。一方で、「歴代最悪のバンド」といった趣旨のリストに挙がることもあるようで、好みがかなり分かれる。
こうした受け止められ方は、作風の変化や、初期と後期での編成・言語・アレンジの違いとも関係していそうだ。少なくとも、一定の文脈の中で強く記憶されているバンドであることは確かだ。
記録上は多くのメンバー名が挙がっている。中心人物としては、末期の編成でも残ったMike Morkelの名前が確認できる。ほかにJürgen Haustein、Günther Hergl、Werner Eismann、Frieder Gottwald、Holger Sann、Eleonore Wittekind-Eismann、Stefan Gans、Bertrand Cazeneuve、Andreas Sommavilla、Robert L. Langstroff、Erhard Waschke、Peter Müller、Roland Dörr、Bert Beck、Frank Michael Gottwald、Walter Morkelらがクレジットされている。
Anabisは、80年代ドイツ・プログレの中でも、初期の組曲的な構成と、後期の作風転換の両方で語られるバンドだ。好き嫌いが分かれる要素をいくつも持ちながら、その分だけ話題に残りやすい存在でもある。