Ash Ra Tempel

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Ash Ra Tempel

Ash Ra Tempelとは

Ash Ra Tempelは、1960年代末のベルリン・アンダーグラウンドから生まれたドイツのバンドだ。中心にいたのはギターのManuel GöttschingとベースのHartmut Enkeで、そこにKlaus Schulzeが加わって初期の形ができた。ジャンルはElectronic、Rockにまたがり、スタイルとしてはAmbient、Experimental、Psychedelic Rock、Krautrockが挙げられている。

ベルリンの地下シーンから始まったバンド

GöttschingとEnkeは、Bluebirds、The Bomb Proofs、Bad Joeなどのビート/ブルース系バンドを経て活動していた。そこにSchulzeが合流し、従来の作曲や歌ものの形式を離れて、自由な即興演奏を軸にしたAsh Ra Tempelが始まった。長時間のジャムを行うことで知られ、30分を超える演奏もあったようだ。そうした録音の一部は、The Private Tapes関連の作品で確認できる。

デビュー作と初期の音楽性

1971年3月、バンドはハンブルクでデビュー作を録音した。録音ではエンジニアのConny Plankが参加している。内容は、Pink FloydやHawkwindが広げていたスペースロックに、クラウトロック的な感覚を加えたものとして整理できる。収録は片面1曲ずつで、A面の「Amboss」は推進力のある演奏、B面の「Traummaschine」は静かな展開を持つ構成になっている。歌を中心に置かず、楽曲というより演奏の流れで聴かせる作りだ。

メンバーの入れ替わりと作品ごとの変化

デビュー後、Schulzeは脱退した。その後の『Schwingungen』では複数のミュージシャンが出入りし、片面はサイケデリック・ブルース、もう片面は宇宙的な音響に寄った内容になっている。同じような二面性は、acid guruのTimothy Learyと組んだ『Seven Up』にも見られる。さらに、Cosmic Couriersの共同制作の流れから、他のミュージシャンとの“super-session”作品も作られていった。

1973年の『Join Inn』ではSchulzeが再び参加した。Hartmut Enkeはほどなく離脱し、その後はGöttschingがバンド名を維持する形で活動を続けた。『Starring Rosi』や、ギター中心のソロ作『Inventions For Electric Guitar』『New Age Of Earth』を経て、Ash Ra TempelはのちにAshraへと名称を変えていく。

Manuel Göttschingのその後

Ash Ra Tempelの中心人物だったManuel Göttschingは、バンド解散後もソロや後継プロジェクトで活動を続けた。中でも1984年発表の『E2-E4』は重要な作品として扱われている。1981年12月12日、翌日のハンブルク行きのフライト中に自分のウォークマンで聴くための素材として、シーケンサーを軸にキーボード、金属的なパーカッション、ギターを即興的に録音したものが元になっている。約1時間にわたる単独トラックの電子音楽で、当初はダンスフロア向けではなかったが、David MancusoやLarry LevanらのDJに好まれた。

この『E2-E4』は、後のハウスやテクノにも影響を与えた。1989年にはSueño Latinoが同名曲で一部をサンプリングしてヨーロッパのダンスシーンでヒットし、1992年にはDerrick Mayのリミックスも作られた。1994年にはCarl Craigが「Remake (Uno)」で再びこの素材を使っている。電子音楽史の中で参照され続けた曲として、Göttschingの名前とともに語られている。

音楽的な特徴

  • 即興演奏を重視し、長尺のジャムを多く行った
  • 歌ものよりも、演奏の流れや音の持続を重視した
  • 初期はスペースロック寄りの構成で、クラウトロックの文脈に置かれている
  • 作品ごとに、ブルース色の強い面と宇宙的な音響の面を分けることがあった
  • Manuel Göttschingの後年のソロ作は、ハウスやテクノの文脈でも参照された

関連メンバーと周辺の動き

プロフィールに挙がるメンバーには、Klaus Schulze、Manuel Göttsching、Lutz Ulbrich、Dieter Dierks、Rosi Müller、Hartmut Enke、Wolfgang Müllerがいる。バンドは固定メンバーで一直線に進んだわけではなく、時期ごとに編成を変えながら活動していた。Göttschingは2022年12月に亡くなり、Ash Ra Tempelから続いたプロジェクト群もそこで区切りを迎えた。

聴きどころとして挙げやすいポイント

Ash Ra Tempelを追うなら、まずはデビュー作の「Amboss」と「Traummaschine」で、初期の方針が見えやすい。次に『Schwingungen』や『Join Inn』を聴くと、メンバーの入れ替わりによる変化がわかる。さらにGöttschingの『E2-E4』まで進むと、Ash Ra Tempelから続く電子音楽的な発想が、80年代以降のダンスミュージックにどう接続していったかが見えてくる。

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