Vinyl Record Reviews
Bee Gees(ビー・ジーズ)は、Barry Gibb、Robin Gibb、Maurice Gibbの3兄弟を中心に活動したロック/ポップ・グループだ。オーストラリアのブリスベンで音楽活動を始め、その後イギリスに戻って本格的に成功を広げた。活動初期から、3人の声を重ねた緻密なハーモニーで知られている。
グループ名の由来については、後から「Brothers Gibb」の略として定着した面がある。1960年ごろ、オーストラリアでの出演に関わったプロモーターやDJの頭文字「B・G」にちなみ「The B.G.'s」と呼ぶ案が出た、という話が残っている。その表記がのちに「Bee Gees」になったとされる。
Bee Geesは、長い活動の中で大きく2つの時期に強い成功を収めた。1つは1960年代後半から1970年代前半にかけての、ソフトロック寄りのポップ・ロック期。もう1つは1970年代後半のディスコ期だ。
前者では、Robin Gibbのビブラートを効かせたリードと、3人のコーラスワークが前面に出た楽曲が目立つ。後者では、Barry Gibbのファルセットを使った歌唱が大きな特徴になり、ダンス・ミュージックの中心に入っていった。
1977年の映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックは、Bee Geesの代表的な実績としてよく挙げられる。収録曲の「Stayin' Alive」「Night Fever」「How Deep Is Your Love」などは、この時期のヒット曲として広く知られている。関連する逸話として、マネージャーから短い期限で「踊れる曲」を求められ、かなり短期間で複数曲を仕上げたと伝えられている。
Bee Geesの強みは、兄弟3人の声の重なりにある。Barryがリードを取る曲、Robinが主旋律を担う曲、Mauriceが高音と低音のハーモニーを支える曲があり、3人の役割分担がはっきりしていた。
作曲面でも、3人で多くのヒット曲を共同制作している。本人たちも、曲を書くときは一体感が強かったと語っていたとされる。ポップ・ロックの枠に入りつつ、R&B、ディスコ、バラードまで幅広く扱った点も特徴だ。
Bee Geesは、長い活動の中で多数の賞を受けている。1994年にはSongwriters Hall of Fame、1997年にはRock and Roll Hall of Fameに殿堂入りした。2001年から2002年の新年叙勲では、3人にCBEが授与されている。
セールス面でも大きな記録を持つ。総売上は1億6800万枚相当とされ、歴代でも上位に入る規模だとされている。『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックは、全世界で7300万枚以上の売上があったという情報があり、長く史上最も売れたアルバムの1つとして扱われてきた。
中心メンバーはBarry Gibb、Robin Gibb、Maurice Gibbの3兄弟だが、活動の時期によってはDennis Bryon、Alan Kendall、Vince Melouney、Colin Petersen、Derek Weaver、Geoff Bridgfordなども参加していた。
2003年にMaurice Gibbが亡くなった後、グループ名は一度退けられた。その後、残る兄弟がBee Gees名義で時折活動する時期もあったが、2012年にRobin Gibbが亡くなってからは、事実上その歴史に区切りがついた。
なお、Dennis BryonとColin Petersenは2024年11月に相次いで亡くなっている。
Bee Geesは、兄弟によるコーラスの完成度と、時代ごとの音楽性の切り替えで存在感を残したグループだ。1960年代のポップ・ロックと、1970年代後半のディスコの両方で大きな成果を出している。
活動の中心にあったのは、3人の声と作曲の連携だ。ポップ・ミュージックの中で、ハーモニー、ファルセット、メロディの組み立てを軸に楽曲を作っていった点が、今もBee Geesの特徴として語られている。
公式サイトやアーカイブ、ファンサイトも多く残っていて、作品や活動の記録をたどりやすいグループでもある。ディスコ期の印象が強い人も多いけれど、初期のソフトロックやバラードまで含めて聴くと、グループの幅が見えやすい。