Vinyl Record Reviews
Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)は、2001年12月18日生まれ、ロサンゼルス出身のポップシンガー/ソングライターだ。ジャンルはPop、スタイルはIndie Popとして扱われることが多い。俳優・ミュージシャンの両親のもとで育ち、兄のフィニアス・オコネルと強い制作関係を続けている。
活動の出発点としてよく知られているのが、兄フィニアスが自身のバンドのために書いた「Ocean Eyes」だ。13歳のビリーとフィニアスが自宅の寝室で録音し、2015年にSoundCloudへ投稿したところ、短時間で再生数が伸びて注目を集めた。ここから、兄妹での共作・共同プロデュースを軸にした活動が本格化していく。
2019年3月に発表したデビュー・アルバム『When We All Fall Asleep, Where Do We Go?』は、Billboard 200で初登場1位を記録した。この作品は2020年のグラミー賞で大きな評価を受け、「Bad Guy」で最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞、さらに最優秀アルバム賞、最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム賞、最優秀新人賞を受賞している。
この年、ビリー・アイリッシュは主要4部門を同一年に受賞した史上最年少アーティストとなり、同時にビッグ4を一夜で総なめにした唯一の女性アーティストとして記録されている。
映画主題歌でも存在感がある。2021年公開の007シリーズ主題歌「No Time to Die」と、2023年公開『バービー』の主題歌「What Was I Made For?」で、それぞれアカデミー歌曲賞を受賞している。ポップスの枠内だけでなく、映像作品と結びついた楽曲でも評価を得ている。
Billie Eilishの作品は、フィニアスとの共同制作が基本になっている。寝室録音から始まった経緯もあり、初期から制作単位がかなり明確だ。ポップを土台にしつつ、Indie Popとして語られる要素も持っていて、シングル曲でもアルバムでも兄妹で音作りを詰めていくスタイルが一貫している。
派手な分業よりも、作曲・歌唱・プロデュースの距離が近いところに特徴がある。音源のクレジットや制作背景を追うと、その点がはっきり見える。
2024年5月には3rdアルバム『Hit Me Hard and Soft』を発表し、高い評価を得た。2025年時点でグラミー賞は通算9勝・34ノミネートとなっている。デビュー以降も、アルバム制作と映画主題歌の両方で活動を続けている。