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Black Merdaは、1960年代後半にデトロイトで結成されたブラック・ロック・バンドだ。メンバーはギターのアンソニー・ホーキンスとチャールズ・ホーキンス兄弟、ベースのVCヴィーシー、ドラムのタイロン・ハイトで始まった。もともとは、エドウィン・スターやジーン・チャンドラーのバックを務めていたThe Soul Agentsの流れにあったメンバーが中心になっている。
バンドの出発点には、ジミ・ヘンドリックスの『Are You Experienced』がある。そこから影響を受け、ファズを効かせたギターを軸に、サイケデリック・ブルースロック、フォーク系のアコースティック・パート、当時のソウルを組み合わせる方向へ進んだ。デトロイトのローカルシーンでは、ノーマン・ホイットフィールドやエディ・ケンドリックスからも関心を持たれていた。
Black Merdaは、サイケ・ソウル系の異才として知られるFugi(エリントン・ジョーダン)とのつながりもあって、Chess Recordsと契約した。Fugiのアルバム『Mary, Don't Take Me on No Bad Trip』ではバックも務めている。
1970年にはセルフタイトルのアルバム『Black Merda』を発表した。この作品は、ファズの強いギターとソウル色のある楽曲が並ぶ内容で、バンドの方向性を示すものになった。ただし、メンバー自身は、実際のライブで鳴らしていた重さや勢いが十分に反映されていないと感じていたようだ。
その後バンドは西海岸へ移り、Fugiと活動を続けたあと、再びシカゴでレコーディングを行った。1971年には名義をMer-Daに短縮し、『Long Burn the Fire』をリリースしている。こちらは前作よりもファンク寄りの内容で、初期Funkadelicとの近さを感じさせる作りになっている。
バンドは一度自然消滅したが、レコードコレクターの間で長く注目が続いた。その流れを受けて、2005年にはVCヴィーシー、ホーキンス兄弟、Fugiによる再結成が行われている。タイロン・ハイトは2004年に亡くなっていたため参加していない。
再結成後の動きとしては、2006年に『The Psych Funk of Black Merda』が発表された。近年もFugiとともに新曲制作を続けているとされ、黒人ロックの先駆者として見直しが進んでいる。
Black Merdaは、60年代末のデトロイトで、ロック、ソウル、ファンク、サイケデリック要素をつなげたバンドとして記録されている。初期作品は当時の主流から外れていた一方で、後になって再発見され、活動歴そのものが再評価の対象になってきた。デトロイトのブラック・ロック史や、ファンク寄りのサイケデリック・バンドを追うときに、外せない名前のひとつだ。