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Blurは、イングランド・ロンドンを拠点にしたロック・バンドで、Damon Albarn、Graham Coxon、Dave Rowntree、Alex Jamesの4人を中心に活動してきた。1989年12月にColchesterでSeymourとして結成され、1990年3月にBlurへ改名している。初期はインディー・ロック/オルタナティブ・ロック寄りのサウンドで出発し、その後はBritpopの代表格として広く知られるようになった。
初期作のLeisure期は、Madchester周辺のダンサブルなリズムや、My Bloody Valentineのようなノイズポップの影響が混ざった時期として語られることが多い。B面曲では、より暗い方向のアイデアも見せていた。
1993年の2作目『Modern Life Is Rubbish』では、The KinksやXTCのような英国ロック/ポップへの回帰が進み、バンドの方向性がはっきりしていく。1994年の『Parklife』で一般層にも存在感を強め、1995年の『The Great Escape』でBritpopの中心に立った。
この時期を語るうえで外せないのが、1995年8月の「ブリットポップ対決」だ。Blurはシングル「Country House」の発売日を前倒しし、Oasisの「Roll With It」と同じ週にぶつけた。結果は「Country House」が全英シングルチャート1位を獲得し、この出来事は音楽チャート上の競争だけでなく、当時のイギリス社会における階級意識や南北対立を映す話題としても扱われた。
1997年の5作目『Blur』では、Britpopから距離を取り、初期にあったアートロック的な要素を戻しつつ、Pavementなど別のインディー・ロックの影響も取り入れている。収録曲「Song 2」はシングルとしてヒットし、オルタナティブ系のフロアでもよく流れる曲になった。
続く『13』と『Think Tank』では、Britpopの枠からさらに離れ、複数の地域やジャンルの要素を混ぜた作りになっていく。Blurはこの頃から、ひとつの“Britpopバンド”という見方だけでは収まらない存在になっていった。
『13』以降、バンドは活動をいったん区切り、各メンバーが個別の活動を進めた。Albarnは1998年にGorillazを始め、こちらでも大きな成功を収めている。Graham Coxonはソロ活動を始め、Alex Jamesも別プロジェクトに関わった。
『Think Tank』の制作期にはCoxonがレコーディングに参加しない時期もあり、その後Blurは長い休止に入った。2008年12月にロンドンのHyde Park公演で再結成が発表され、2009年のGlastonbury出演など大きなライブを行っている。
2010年にはドキュメンタリー映画『No Distance Left To Run』、2012年にはキャリア総括のボックスセット『Blur 21』が出た。同年のロンドン五輪閉会式ではHyde Park公演を行い、ライブ盤『Parklive』としても残されている。2015年には香港で5日間かけて作られた『The Magic Whip』を発表し、その後も再び休止に入った。
2023年には9作目『The Ballad Of Darren』で再始動し、ライブ活動も行った。2024年4月にはAlbarnがコーチェラでの公演を「おそらく最後のギグ」と発言している。また、2024年7月にはトビー・L監督のドキュメンタリー『To The End』が公開されている。
基本編成はDamon Albarn、Graham Coxon、Dave Rowntree、Alex James。加えて、ライヴやセッションではCara Tivey、Diana Gutkind、Wayne Hernandez、Simon Tong、Mike Smithらが関わってきた。Blurは固定メンバーのバンドとして見られやすいが、時期ごとに演奏体制が変わっている。
BlurはBritpopを象徴するバンドとして知られる一方で、実際にはその前後でかなり音楽性を変えている。『Parklife』や「Country House」で語られることが多いけれど、初期の実験性や後期の変化まで追うと、かなり幅のあるバンドだとわかる。活動休止と再開を繰り返しながら、2020年代まで断続的に作品とライブを残してきた流れも含めて、UKロック史の中で長く参照されている存在だ。