Vinyl Record Reviews
Bobbi Humphreyは、1950年4月25日にテキサス州マーリンで生まれたアメリカのジャズ・フルート奏者、作曲家だ。ジャズとファンク/ソウルの文脈で活動し、特にジャズ・ファンクやラテン・ジャズの作品で知られている。
1971年、HumphreyはBlue Noteレーベルと契約した最初期の女性インストゥルメンタリストの一人となった。Blue Noteからは、Flute In、Dig This、Blacks and Blues、Satin Doll、Live at Montreux、Fancy Dancerの6作を発表している。
これらの作品は商業的にも一定の成功を収めており、彼女の活動の中心を形作る重要なディスコグラフィーになっている。
中でも3作目のBlacks and Blues(1973年)は、Bobbi Humphreyの代表作としてよく取り上げられる。制作には、ドナルド・バードのBlack Byrdを手がけたミゼル・ブラザーズが参加していて、ジャズ・ファンク色の強い内容になっている。
収録曲「Harlem River Drive」では、即興性のあるフルート・プレイが前面に出ていて、Humphreyの演奏スタイルを確認しやすい。アルバムは1974年に全米R&Bチャートで18位、ポップ・チャートで84位を記録している。
Bobbi Humphreyの演奏では、フルートの音色を前に出したフレーズと、R&Bやジャズ・フュージョンの要素を含む編曲の組み合わせが特徴として挙げられる。ラリー・ミゼルとの組み合わせは、Blacks and Bluesだけでなく、後のSatin DollやFancy Dancerでも続いている。
ジャズの演奏にファンクやソウルのリズムを重ねた作品が多く、Blue Noteのカタログの中でも、ジャズ・ファンク寄りの音源として扱われることが多い。
プロフィール情報では、ソロ活動に加えて、複数のアーティストとレコーディングを行っていたことが示されている。Blue Note期の活動だけでなく、演奏家として他作品にも参加していた点が、彼女のキャリアの幅を示している。
Bobbi Humphreyの楽曲は、後年になってA Tribe Called Questをはじめとするジャズ志向のヒップホップ・アーティストたちにサンプリングされている。こうした流れによって、彼女の音源はヒップホップ世代にも再発見されてきた。
Blue Noteの中でも、ジャズ・ファンクとヒップホップの接点を考えるうえで参照されやすいカタログのひとつになっている。
Bobbi Humphreyは、Blue Noteの女性インストゥルメンタリストとしての存在感と、ジャズ・ファンクの広がりを示す演奏家として、今もたびたび取り上げられている。フルートを軸にしたサウンドを追うなら、まずBlacks and Bluesから入るのがわかりやすい。