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Childish Gambinoは、俳優、脚本家、コメディアン、そしてミュージシャンとして活動するDonald Gloverの音楽名義だ。1983年9月25日にカリフォルニア州のEdwards Air Force Baseで生まれ、アメリカ・ジョージア州Stone Mountainで育っている。名前の「Childish Gambino」は、Wu-Tang Name Generatorで作られたものとして知られている。
音楽活動とは別に、Donald Gloverはまず映像・コメディ分野でキャリアを広げた。2006年には、プロデューサーのDavid MinerとTina Feyの目に留まり、NBCのシットコム『30 Rock』の脚本チームに加入している。当時はまだニューヨーク大学の寮に住みながら、寮のレジデント・アドバイザーも務めていた。のちに『Community』でトロイ・バーンズ役を演じてブレイクしたことでも知られている。
Childish Gambino名義でのスタジオアルバム第1作は、2011年11月15日発表の『Camp』だ。Glassnoteからリリースされ、Billboard 200で11位、初週売上は5万2000枚を記録している。この作品で、俳優として知っていた層だけでなく、ラップやR&Bを聴くリスナーにも広く名前が届いた。
その後も作品ごとに表現の幅を広げ、Funk、Psychedelic、Contemporary R&B、Neo Soulといった要素を行き来しながら活動している。ラップを軸にしつつ、歌メロやリズムの置き方を変えながら曲を組み立てるタイプで、ジャンルの境目をまたぐ構成が目立つ。
ジャンル表記としてはFunk / Soulが中心に置かれている。実際の楽曲でも、ファンク寄りのベースラインやリズムの強さ、ソウルやR&B由来の歌唱、サイケデリックな音像が組み合わされることが多い。ラップ作品として聴ける曲と、歌ものとして流れる曲の距離が近いのも特徴だ。
Childish Gambinoの音楽は、ヒップホップの文脈だけでなく、ブラックミュージック全体の流れの中で整理して聴かれることが多い。とくに『Camp』以降は、言葉数の多いラップ、メロディのあるフック、音数を絞ったビートの使い方が並行して見えてくる。
2018年5月5日に発表された「This Is America」は、近年のミュージックビデオの中でも特に話題になった作品として扱われている。監督はHiro Muraiで、映像には南部連合を思わせる衣装、ジム・クロウ法、銃暴力、ミンストレル・ショー的な表情の使い方など、アメリカの政治や文化に関わる要素が多く入っている。
曲中では、陽気に踊るChildish Gambinoの姿と、その背後で起こる暴力や混乱が対比される。この構成によって、周縁化された人々への暴力が「見世物」として消費される構造を扱っていると受け取られている。2019年のグラミー賞では、ヒップホップ楽曲として史上初めて最優秀楽曲賞と最優秀レコード賞を同時受賞し、ミュージックビデオ部門でも受賞している。
公式サイトやSNSのほか、歌詞や解説が集まるGenius、過去の映像アーカイブなども残っていて、音楽作品だけでなく周辺の情報も追いやすい。Donald Gloverは俳優・脚本家・コメディアンとしても活動しているので、Childish Gambinoの作品を見るときも、音楽単体というより、映像や演出を含めた全体像で受け取る人が多いはずだ。
Childish Gambinoは、ラップ、R&B、ファンクの要素をつなぎながら、映像作品まで含めて発表してきたアーティストだ。俳優として知られるDonald Gloverの別名義という入口から入っても、音楽作品を追うほどに、曲ごとの構成やテーマの置き方に目が行くタイプの存在だ。