Vinyl Record Reviews
Cock Robinは、1982年にロサンゼルスでPeter KingsberyとAnna LaCazioを中心に結成されたUSのポップ/ロック・バンドだ。ジャンルとしてはElectronic、Rock、Popにまたがり、実際の音像はPop RockやSynth-popの要素がはっきりしている。1980年代、とくにヨーロッパで広く知られるようになったグループである。
結成当初はPeter Kingsbery、Anna LaCazioに加えてLouis Molino III、Clive Wrightを含む4人編成だった。1987年に2作目を出す前にMolino IIIとWrightが離脱し、その後はKingsberyとLaCazioの2人体制で1989年の3作目まで活動している。1990年のヨーロッパ・ツアー後にいったん解散したが、2006年に16年ぶりにKingsberyとLaCazioが再結成し、活動を再開した。
その後、2015年にLaCazioが脱退し、現在はPeter Kingsberyを中心に、ライブではCoralie Vuilleminがヴォーカルを務める形で活動が続いている。ドラムはDidier Strubが担当している。2016年3月には新作アルバムが出ており、2017年4月には5曲入りEPもリリースされた。さらに2021年9月には、Kingsbery、Vuillemin、Strubの編成で14曲入りのアルバム「Homo Alien」を発表している。
Cock Robinを語るうえで外せないのが「The Promise You Made」だ。1985年11月にまずアメリカでシングル発売され、1986年初頭にヨーロッパでもリリースされた。この曲はアメリカ本国では反応が控えめだった一方で、ヨーロッパ各国では大きくヒットした。
特にベルギーのフランデレン地域では5週連続1位を記録し、オランダでもDutch Top 40で1位、Dutch Top 100で最高2位を記録している。フランスでもトップ10圏内に12週間入り、最高4位を3週間キープした。ロマンティックで映画的な音像が、当時のヨーロッパのリスナーに強く受け止められたようだ。
Cock Robinの曲は、シンセサイザーの使い方とロック寄りのバンド演奏が組み合わさっている。Peter Kingsberyのヴォーカルとキーボード、Anna LaCazioのヴォーカルとCasioキーボードが前面に出る時期が長く、男女の歌声が曲の印象を決めている。
編成面では、Louis Molino IIIのドラム、Clive Wrightのギターも初期サウンドを支えていた。現在のライブ編成でも、鍵盤とヴォーカルを軸にした構成は続いていて、初期からの特徴が保たれている。
2015年以降はLaCazioに代わってCoralie Vuilleminが加わり、ライブではPeter Kingsberyとともにバンドを支えている。2016年のアルバム、2017年のEP、2021年の「Homo Alien」と、再始動後も作品を重ねている。初期のヒット曲で知られつつ、現在も新曲を出しているバンドとして動いている。