Vinyl Record Reviews
Continuumは、ハンガリー系マルチ楽器奏者ヨエル・シュヴァルツを中心に1967年にオランダで構想され、その後イギリスへ拠点を移して活動したプログレッシブ・ロック系のバンドです。メンバーには Peter Billam、John Warren、Harvey Troupe、Dick Wildman、Yoel Schwarcz、Mike Hart、Tim Rice が名を連ねています。
活動期間中に残したアルバムは2枚だけで、1970年のセルフタイトル作『Continuum』と、1971年の『Autumn Grass』です。現在知られている情報を見る限り、長く大きな話題を集めたバンドではなく、作品数も限られています。
「Continuum」という名前は、ヨエル・シュヴァルツがロンドンのギャラリーで自身の絵画を展示した際の展覧会タイトルから取られたものです。シュヴァルツは本業として画家としても活動しており、その芸術的な背景がバンドの成り立ちにもつながっています。
Continuumの音楽は、一般的なロックにそのまま収まるタイプではなく、クラシックの要素を強く取り込みながら、さまざまな文化的背景も混ざった形で作られています。Prog Rockに分類される一方で、RockとClassicalの両方の要素が見えてくるバンドです。
特に、シュヴァルツの画家としての感覚や多楽器奏者としての経験が、クラシックやジャズの要素を含む独自の構成に反映されているようです。オランダで発想され、イギリスで発展したという経緯もあって、単一の地域やジャンルに固定しにくい作りになっています。
デビュー作は当時ほとんど注目されず、長く埋もれた存在になっていました。一方で『Autumn Grass』は、インターネット時代に入ってから少しずつ再評価が進んでいます。作品数が少ないぶん、2枚のアルバムでバンドの方向性を追いやすいタイプでもあります。
Continuumを追うときは、ロックのバンドとして聴くよりも、クラシックの響きや編成の工夫がどこに出ているかを見るほうが整理しやすいです。演奏の中心にあるのは、ハンガリー系のバックグラウンドを持つシュヴァルツの感覚で、そこにイギリスでの活動環境が重なっています。
プログレッシブ・ロックの中でも、演奏技術の見せ場だけで押し切るタイプではなく、クラシック寄りの構成や異文化の要素を含んだバンドとして把握すると、Continuumの輪郭が見えやすいです。
参考までに、Continuumの基本情報は ProgArchives のアーティストページでも確認できます。作品数は少ないですが、背景を知ってから聴くと、バンドの作り方が見えやすいグループです。