Continuum - Continuum (1971)
Continuum 1971

Continuum - Continuum (1971)

Rock Classical Prog Rock

Continuum『Continuum』について

Continuumの『Continuum』は、1971年にUKでリリースされた同名アルバムである。アーティストはもともとハンガリー出身のマルチ・インストゥルメンタリスト、Yoel Schwarczが1967年にオランダで構想し、その後UKへ拠点を移して活動したグループで、クラシックの要素を強く取り込みながら、単純なロックに収まりきらない独自の進行感を持つ作品を残した。本作はその活動期を代表する一枚で、バンド名と同じタイトルを掲げたところに、当時の表現をまとめて提示する意図が見える。

収録内容の中心にあるのは、演奏の切り替わりと楽器の重なりで構成を進めていくタイプの楽曲群である。ギター、キーボード、管弦的なアプローチ、リズムの組み替えが前に出て、歌ものとしての分かりやすさよりも、曲の流れそのものを聴かせる作りになっている。1971年という時期を考えると、UKのプログレッシブ・ロックが大きく広がっていた時代で、Continuumもその周辺に置かれることが多いが、実際にはロックの定型だけでなく、室内楽的な感触や異なる文化圏の響きが混ざる点が特徴になっている。

アルバムの位置づけ

Continuumは生涯で2枚のアルバムを残しており、『Continuum』はその初期の到達点にあたる。バンドの輪郭を示す最初の本格作として聴かれることが多く、以後の活動を知るうえでも基準になりやすい作品である。同時代のUKプログレと比べると、YesやGenesisのような大規模な組曲構成とは少し距離があり、King Crimsonの緊張感ともまた違う。クラシック寄りの構成と、複数の奏者が細かく役割を入れ替えるアンサンブル志向が前面に出る点が、この作品の見どころになっている。

レーベルはRCA Victor、型番はSF 8157。1971年のUK盤として出ており、当時のRCA Victorの意匠をまとったオリジナル盤である。後年の再発盤とは異なり、1971年当時のリリースとして流通した初出の姿を持つ点も、この作品を時代の文脈で捉えるうえで重要である。

聴きどころ: 演奏の組み立て

このアルバムでまず目立つのは、個々のパートが派手に自己主張するというより、複数の楽器が短いフレーズを受け渡しながら曲を進めていく点である。Yoel Schwarczを中心に、Peter Billam、John Warren、Harvey Troupe、Dick Wildman、Mike Hart、Tim Riceらの参加によって、バンドというより小さな室内アンサンブルのような密度が生まれている。聴感上は、リズムが固定されている場面よりも、拍の感覚がずれたり、旋律が先に立ったりする場面が印象に残る。

実際に通して聴くと、音の重ね方がかなり計算されていることが分かる。エレクトリックなバンド編成の中に、クラシック由来の旋律処理や和声感が入り込み、単純なリフの反復に終わらない。派手なフックで引っ張るタイプではないが、曲の途中で表情が変わる瞬間がいくつもあり、そこでアルバム全体の輪郭が見えてくる。プログレの中でも、技巧の誇示より構成の積み上げを重視する側に置かれる作品である。

注目曲: タイトル曲「Continuum」

タイトル曲は、このアルバムの方向性を最も端的に示す一曲である。冒頭からロックの基本形にすぐ着地するのではなく、旋律の断片や和音の広がりを先に置き、そこからバンド全体の流れを作っていく。曲名がそのままアルバム名でもあることからも分かるように、作品全体の核となる位置づけだろう。

聴いていると、各楽器が同じ景色をなぞるのではなく、少しずつ違う方向を向きながら一つのまとまりを作る感覚がある。ここでの緊張と解放の置き方は、当時のUKプログレに共通する部分もあるが、Continuumの場合はよりクラシカルな運びが前に出る。大きく盛り上げるというより、細かな変化を積み上げて最後まで引っ張るタイプの構成である。

収録曲全体の印象

アルバム全体を通すと、単独のヒット曲を強く押し出す作りではなく、楽曲同士の連続性が重視されている印象が強い。ひとつひとつの曲に明確な役割があり、ある曲ではリズムの組み替え、別の曲では旋律の流れ、さらに別の曲では音色の対比が前面に出る。そうした構成のため、1曲だけを切り出すより、アルバム単位で聴いたときに輪郭がはっきりする作品である。

同時代の英国プログレの中では、より有名な大作主義のバンドと比べて語られる機会は多くないが、だからこそこの作品には当時の実験精神がそのまま残っている。ロック、クラシック、異なる文化的背景をひとつの演奏体にまとめようとした試みとして見ると、Continuumの個性がよく分かる。1971年という年の空気を、派手さよりも構築の側から記録した一枚、といった受け止め方がしっくりくる。

トラックリスト

  1. A1 Invention
  2. A2 Allemande And Blues
  3. A3 Allegro
  4. A4 Bourée
  5. Legend Of Childe Harold

動画

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