De La Soul

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De La Soul

De La Soulとは

De La Soulは、1987年にニューヨーク州ロングアイランドのアミティヴィルで結成されたヒップホップ・トリオだ。メンバーはPosdnuos(Kelvin Mercer)、Trugoy the Dove(Dave Jolicoeur)、Maseo(Vincent Mason)の3人で、ブーンバップ、コンシャス系の文脈で語られることが多い。

グループ名は、デビュー当時からヒップホップの中でも少し距離のある立ち位置で知られていて、攻撃性を前面に出すタイプとは違う作風を早い段階で示していた。特にサンプリングの使い方、寸劇を挟む構成、言葉遊びの多さが特徴として挙げられる。

デビュー作『3 Feet High and Rising』

1989年のデビュー・アルバム『3 Feet High and Rising』は、De La Soulを語るうえで外せない作品だ。曲の合間にスキットを多く入れ、ジャンルの違う音源を次々と取り込む作りで、それまでのヒップホップ像をかなり広げたアルバムとして評価されてきた。

この作品では、遊びのある言葉選びと、細かく組み立てられたサンプリングが目立つ。収録曲「Transmitting Live From Mars」でThe Turtlesの「You Showed Me」の一節を無断使用した件は、後に著作権侵害訴訟に発展した。和解で終わったが、サンプル使用の許諾をきちんと取る重要性を業界に強く意識させた出来事として知られている。

D.A.I.S.Y. AgeとNative Tongues

De La Soulは「D.A.I.S.Y. Age(Da Inner Sound, Y'all)」という言葉でも知られる。この表現は、当時のヒップホップに多かった硬いマッチョイズムとは違う、遊び心のある感覚や多様さを示すものとして扱われている。

また、彼らはNative Tonguesの中心的な存在でもあった。Native TonguesにはA Tribe Called Quest、Queen Latifah、Black Sheep、Monie Love、Jungle Brothersなどが含まれ、90年代初頭のヒップホップに別の流れを作った集団として見られている。De La Soulはその中でも、サンプリングとリリックの両面で独自性が強いグループだ。

90年代の主要作

デビュー後もDe La Soulは作品を重ねている。1991年の『De La Soul Is Dead』、1993年の『Buhloone Mindstate』、1996年の『Stakes Is High』は、商業的にはデビュー作ほどの規模ではなかったものの、ヒップホップ史の中では重要作として扱われることが多い。どの作品も、単純なヒット狙いではなく、構成や言葉の運びを詰めた作りになっている。

この時期の作品群は、後のオルタナティブ・ヒップホップやジャズ・ラップの文脈でも参照されている。派手な自己主張よりも、サンプルの切り方や曲間の編集、ラップの組み立て方で個性を出してきた点がDe La Soulらしいところだ。

2000年代以降の動き

2004年には『The Grind Date』を発表している。さらに2006年にはGorillazとの共演曲「Feel Good Inc.」でグラミー賞を獲得した。この曲でDe La Soulを知った人も多いはずだ。

その後はしばらく活動が落ち着くが、2016年にはクラウドファンディングによる『And the Anonymous Nobody...』で復帰している。制作資金をファンから集めてアルバムを作る形は、当時のヒップホップでも大きな話題になった。

権利問題と再評価

De La Soulの活動を語るうえで、サンプルの権利問題は切り離せない。長年にわたって旧作の配信や再発が難しい状況が続いていたが、2023年にTommy Boy Recordsからバックカタログへのアクセスを取り戻し、代表作がストリーミング配信と新装再発でようやく聴けるようになった。

この再解禁は大きな出来事だった一方で、同年にはTrugoy the DoveことDave Jolicoeurが54歳で亡くなっている。心不全によるものとされ、再発のタイミングと重なったことで、少し複雑な受け止め方になった。

De La Soulの音楽の特徴

  • ブーンバップを土台にしつつ、ジャズやソウルなどのサンプルを細かく組み合わせる
  • 曲の途中にスキットを入れて、アルバム全体の流れを作る
  • 韻の踏み方や言葉遊びが多く、ひねりのあるフレーズが目立つ
  • 攻撃性を前面に出すより、観察やユーモアを含んだラップが中心
  • Native Tongues以降のオルタナティブ・ヒップホップに大きく関わる

今聴くDe La Soul

De La Soulを聴くと、ヒップホップの中で何ができるかをかなり早い段階で広げていたことがわかる。『3 Feet High and Rising』の作り込みは今でも細かく聴けるし、『Stakes Is High』あたりでは、時代の変化に対する視線も入っている。

プレイリストで数曲追うより、アルバム単位で流したほうがこのグループの組み立て方は見えやすい。スキットの配置、サンプルのつなぎ方、メンバー3人の掛け合いを含めて聴くと、De La Soulが90年代ヒップホップの中でどんな役割を担っていたかが見えてくる。

ジャンル・スタイル

Hip Hop Boom Bap Conscious
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