Vinyl Record Reviews
Dim Grayは、ノルウェー・オスロを拠点に活動するアート・ロック・トリオだ。メンバーは、ギターとヴォーカルのHåkon Høiberg、ヴォーカルとキーボードのOskar Holldorff、ドラムとヴォーカルのTom Ian Klunglandの3人で構成されている。
バンドのプロフィールでは、ジャンルはRock、Folk、World、& Countryにまたがり、スタイルとしてProg Rock、Art Rock、Folk Rock、Symphonic Rock、Etherealが挙げられている。実際の音像も、その範囲の中で組み立てられている。
ウェブ上の情報によると、3人は2012年にオスロで出会って演奏を始めた。出身地はノルウェー国内でもそれぞれ異なり、音楽大学の学士課程に進むためにオスロへ移ってきたという。そこで顔を合わせたことが、Dim Grayの始まりになっている。
3人はそれぞれ、ブラックメタル、プログレッシブ・ロック、ブルース、フォーク、映画音楽など、異なる背景を持っていた。この幅のあるルーツが、そのままバンドの土台になっている。
Dim Grayの曲は、ギター、キーボード、ドラムを中心に進みつつ、3人のヴォーカルも組み込まれている。プログレッシブ・ロックやアート・ロックの構成感に、フォーク寄りのメロディや室内楽的な弦の使い方、電子音の要素が重なる場面がある。
2022年9月に出した2作目『Firmament』では、弦楽器を含むチェンバー・ポップ、叙情的なインディー・フォーク、豊かなエレクトロニクス、荘厳なアート・ロックを行き来する12曲が収録されている。楽曲ごとに質感を切り替えながらも、バンドとしてのまとまりを保っている点が確認できる。
デビュー・アルバムは2020年の『Flown』で、ここで高い評価を得た。その後の『Firmament』では、より広い音楽的レンジを見せている。2作を通して、Dim Grayはロックを軸にしながら、フォークやシンフォニックな要素、電子音を組み合わせる形で活動している。
オスロで出会った3人が、異なる音楽的背景を持ち寄って形にしてきたのがDim Grayだ。プログ・ロック、アート・ロック、フォーク、シンフォニックな要素をまたぐバンドとして、今後の動きも追っておきたい存在である。