Vinyl Record Reviews
Dinoは、1963年7月20日にカリフォルニア州エンシーノで生まれたポップ/ダンス系シンガーだ。幼少期はハワイとコネチカットで育っている。ジャンルとしてはElectronic、Pop、Funk / Soulにまたがり、スタイルにはSynth-pop、Electro、Ballad、Contemporary R&B、Hi NRG、Freestyleが挙げられている。
デビュー作『24/7』(1989年)が大きくヒットしたあと、1990年にはIsland Recordsから2作目のアルバム『Swingin'』を発表している。この作品でもヒット曲が続き、「Romeo」はビルボードHot 100で最高6位、「Gentle」は31位を記録した。Dinoはこの時期に、ポップスとダンス・ミュージックを軸にした商業的な成功を重ねていた。
1993年にはEastWest Records Americaへ移籍し、3作目のアルバム『The Way I Am』をリリースしたが、この作品はアルバムチャート圏外に終わっている。その後、Dinoはメインストリームの表舞台からはほとんど姿を見せなくなる。全盛期にはビルボードHot 100でトップ40ヒットを5曲残しており、商業的には一定の存在感を持っていた。
表舞台から離れたあとも、音楽活動そのものをやめたわけではない。Dinoは自身の名前を逆さにした「ONID Productions」という制作会社/レーベルを立ち上げ、ソングライターやプロデューサーとして活動を続けている。
こうしたアーティストへの楽曲提供が確認されているほか、共作曲「Watch Me Shine」は映画『キューティ・ブロンド』のサウンドトラックにも収録されている。
公開されている分類を見ると、Dinoの音楽はシンセを使ったポップ、ダンス寄りのエレクトロ、バラード、R&B、Hi NRG、フリースタイルといった要素をまたいでいる。実際、80年代後半から90年代初頭のアメリカン・ポップ/ダンスの文脈に近いアーティストとして整理しやすい。
ヒット曲の並びを見ると、クラブ寄りのビート感と、ラジオ向けのメロディを両方意識した作りが中心だったようだ。『Swingin'』期の「Romeo」や「Gentle」も、その方向性がはっきり出ている。
現在はネバダ州ラスベガスを拠点にしているとされ、The Cover Girlsの元メンバーであるCaroline Jacksonと結婚している。Dinoについては、メインストリームから退いたあとに検索しても情報が少ないことで知られているが、裏方の制作活動は継続してきた。
Dinoは、80年代末から90年代初頭のポップ/ダンス・シーンでヒットを重ねたあと、表舞台を離れて制作側に回ったタイプのアーティストだ。歌手としての活動だけでなく、楽曲提供やプロデュースでも足跡を残している。