Dire Straits

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Dire Straits

Dire Straitsとは

Dire Straits(ダイアー・ストレイツ)は、稀代のギタリスト/ソングライターであるマーク・ノップラーを中心に、1977年にロンドンで結成されたイギリスの伝説的ロック・バンド。パンク・ロックの熱風が吹き荒れるロンドンにおいて、ブルース、カントリー、ジャズ、パブロックに根ざした芳醇なルーツ・ミュージックと、繊細で研ぎ澄まされたアンサンブルを提示して異例の台頭を果たした。

ピックを使わないマーク・ノップラー独自の指弾き(フィンガーピッキング)による流麗なギター・トーン、ボブ・ディランを思わせる詩情豊かなストーリーテリング、そしてオーディオファイル級の緻密な録音技術によって、全世界で1億2000万枚以上のセールスを記録。2018年には「ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)」入りを果たしている。

鮮烈なデビューと「Sultans of Swing」

結成メンバーは、マーク・ノップラー(ボーカル/リードギター)、その弟デヴィッド・ノップラー(リズムギター)、ジョン・イルズリー(ベース)、ピック・ウィザース(ドラム)の4人。ロンドン南部の寂れたパブで演奏していたアマチュア・ジャズ・バンドに着想を得て書かれた名曲「Sultans of Swing(悲しきサルタン)」のデモテープが、BBCラジオ・ロンドンの名物DJチャーリー・ジレットに絶賛されオンエアされたことから一躍注目を集めた。

1978年のデビュー・アルバム『Dire Straits』は、派手なギミックを削ぎ落としたフェンダー・ストラトキャスターの清冽な響きとスモーキーなボーカルで世界的な大ヒットを記録。翌1979年には2ndアルバム『Communiqué』を発表し、その音楽的基盤を強固なものとした。

シネマティックな深化と大作志向

1980年代に入ると、キーボーディストのアラン・クラークの加入により、サウンドは映画音楽のような豊穣な広がりを獲得していく。1980年の3rdアルバム『Making Movies』では、不朽の名バラード「Romeo and Juliet」やドラマティックな「Tunnel of Love」を生み出し、文学的な叙情性を極めた。

続く1982年の4thアルバム『Love Over Gold』では、LP両面でわずか全5曲という長尺・大作志向の実験的アプローチを敢行。アメリカの産業化と衰退の歴史を14分超のスケールで描いた叙事詩「Telegraph Road」や、レイモンド・チャンドラーを彷彿とさせるノワール劇のような「Private Investigations」(全英2位)など、プログレッシヴかつ極限まで広いダイナミックレンジを誇る音響美を確立した。

『Brothers in Arms』の世界的メガヒットとCD時代の幕開け

1985年にリリースされた5thアルバム『Brothers in Arms』は、全世界で3000万枚以上を売り上げる歴史的メガヒットとなった。MTVの台頭をアイロニカルに描き、スティングがゲスト参加した「Money for Nothing」は全米ビルボード・Hot 100で3週連続1位を記録し、グラミー賞を受賞。さらに軽快な「Walk of Life」やフォークランド紛争を背景にした厳かな名曲「Brothers in Arms」などがチャートを席巻した。

また本作は、黎明期だったデジタル録音とコンパクトディスク(CD)フォーマットの普及を決定づけた作品としても音楽史に刻まれており、世界で初めてCDのセールスが100万枚を超えたアルバムとなった。

後世への影響と解散

1991年に6作目のスタジオ・アルバム『On Every Street』を発表し、大規模なワールド・ツアーを完遂したのち、バンドは1995年に正式に解散。マーク・ノップラーは映画音楽のスコア作曲家、そしてソロ・アーティストとして精力的な活動を続けた。

時代のトレンドに阿ることなく、卓越した演奏技術と物語性豊かな作詞、そして針の落ちる音まで捉えるようなハイファイ録音を極めたDire Straitsの音楽は、クラシック・ロックの枠を超え、現代もなおオーディオ・ファンやルーツ・ロックを愛する世界中のリスナーにとって不滅の金字塔であり続けている。

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