Vinyl Record Reviews
ドリー・パートンは、アメリカ・テネシー州ロカストリッジ出身のカントリー歌手、ソングライター、俳優だ。1946年1月19日生まれで、2026年8月25日にナッシュビルで80歳で亡くなった。カントリーを軸にしながら、ポップやソウル寄りの作品も経て、長く第一線で活動した人物として知られている。
音楽活動はかなり早く始まっている。13歳のときにGoldband Recordsから最初のソロ録音を行い、その後1962年にはMercury Recordsでソウル・ポップ系のシングルを発表した。1964年にはMonumentレーベルに移り、ポップやブルー・アイド・ソウル寄りの楽曲をいくつか残している。
1966年にはビル・フィリップスとの共演曲で全米1位を獲得し、その後、本格的にカントリーへ軸足を移した。初期のトップ100ヒットには「Dumb Blonde」「Something Fishy」がある。1967年にはポーター・ワゴナー・ショーにノーマ・ジーンの後任として出演し、知名度を大きく広げた。
ドリー・パートンを語るうえで、作曲家としての仕事は外せない。生涯で3000曲以上を書いたとされている。中でも「Jolene」と「I Will Always Love You」は1974年に発表された代表曲で、同じ日に書き上げたという話が知られている。
「Jolene」は、恋人を奪おうとする女性に向けた切実な感情を描いた曲だ。「I Will Always Love You」は、長年のパートナーだったポーター・ワゴナーとの別れとソロ転向の決意を込めて書かれた。後にホイットニー・ヒューストンがカバーし、1992年に世界的ヒットになった。
ビルボードのカントリーチャートでは通算25曲のナンバーワンヒットを記録している。女性アーティストとしては最多タイの記録として扱われている。
プロフィール上ではジャンルはFolk, World, & Country、スタイルはCountryに分類されている。実際の経歴を見ると、初期にはロカビリー、ソウル、ポップも歌っていて、そこからカントリーに定着していった流れがある。
歌声は高めで、言葉の運びがはっきりしている。楽曲面では、日常の感情や人間関係をそのまま題材にする曲が多い。派手な装飾よりも、歌詞の内容を前に出す作りが目立つ。
音楽だけでなく、映画出演も多い。『9 To 5』『The Best Little Whorehouse In Texas』『Steel Magnolias』『A Smoky Mountain Christmas』『Straight Talk』『Joyful Noise』『Gnomeo and Juliet』『Christmas Of Many Colors: Circle Of Love』などに出演している。
特に『9時から5時まで』は、音楽活動と並んで広く知られる作品のひとつだ。歌手としての知名度が、そのまま映画出演にもつながっている。
1980年代半ばには、自身のテーマパーク「Dollywood」を開業した。1988年にはDollywood Foundationを設立し、1995年には子どもに本を無償で届けるImagination Libraryを始めている。
こうした活動は、音楽以外の分野でも長く続いている。エンターテインメントと地域貢献、教育支援を並行して進めてきた点は、彼女のキャリアを見ても大きな特徴だ。
家族には姉妹や親族が多く、音楽活動を行う人物も含まれている。Miley Cyrusの名誉上のゴッドマザーでもある。2007年にはSongwriters Hall of FameのJohnny Mercer Awardを受賞している。
関連サイトとしては、公式サイトのほか、Facebook、X、Tumblr、IMDb、Songwriters Hall of Fameのページなどがある。作品や活動の幅を追うには、これらの情報源が参考になる。
ドリー・パートンは、カントリーを中心にしながら、ポップやソウルの要素を通過し、作曲、歌唱、演技、慈善活動まで広く手がけたアーティストだ。初期の録音からテーマパーク運営、教育支援まで活動範囲が広く、音楽史の中でもかなり多面的な存在として見られている。