Dulcimer

Vinyl Record Reviews

Dulcimer

Dulcimerとは

Dulcimer(ダルシマー)は、Dave Eaves、Pete Hodge、Jem Northの3人からなるイギリスのフォーク・グループです。ジャンル情報ではRock、Pop、スタイルとしてProg Rockが挙がっていますが、実際の音楽性はアコースティックなフォーク・ロックを土台にしたものとして紹介されています。3人とも複数の楽器を演奏するマルチ・インストゥルメンタリストで、編成の柔軟さもこのグループの特徴です。

結成からデビュー作まで

1970年ごろ、コッツウォルズのレストランで演奏していたところを俳優のRichard Toddに見出されたのが、活動の転機になっています。その後、Troggsなどのマネージメントを手がけていたLarry Pageにつながり、彼のもとで録音を行いました。

デビュー・アルバム『And I Turned as I Had Turned as a Boy...』は1970年に録音され、1971年半ばにリリースされています。ヨーロッパやアメリカでも発売されましたが、当時は大きな注目を集めなかったようです。現在では英国フォークの愛好家の間で探し求められる作品として扱われています。

演奏スタイルと音楽的な特徴

Dulcimerの音楽は、フォーク・ロックを中心にしながら、楽器の使い分けがかなり多彩です。録音当時の使用楽器を見ると、その方向性がよくわかります。

  • Pete Hodgeはギター、ハーモニカ、ハーモニウム、マンドリン、ダルシマー、バンジョー、プサルタリー、キーボードを担当
  • Dave Eavesは12弦ギター、クラシック・ギター、ハーモニウム、ピアノ、グロッケンシュピール、ジューズハープを担当
  • Jem Northはベースを担当

こうした編成から、単純なバンド・サウンドというより、曲ごとに音色を変えながら組み立てるタイプのグループだったことがわかります。ウェブ検索で確認できる情報では、文学的・芸術的なテーマを持つ作品を発表してきたともされていて、曲の題材にも一定のこだわりがあったようです。

未発表作と再始動

2作目の『Room for Thought』は当初お蔵入りとなり、その後になって発表されました。こうした経緯もあって、Dulcimerはオリジナルの活動期だけでなく、後年の再評価でも知られるグループになっています。

1990年代に旧作がCDで再発されたことをきっかけに、Pete HodgeとDave Eavesが再び集まり、活動を再開しました。その後、President Recordsから『When a Child...』や1995年の『Rob's Garden』を発表しています。ほかにも『Into the Light』や、Fred Archerとの共作『A Land Fit for Heroes』があります。

ディスコグラフィーの流れ

  • 『And I Turned as I Had Turned as a Boy...』(1971年リリース)
  • 『Room for Thought』(後年発表)
  • 『When a Child...』
  • 『Rob's Garden』(1995年)
  • 『Into the Light』
  • 『A Land Fit for Heroes』(Fred Archerとの共作)

Dulcimerは、70年代初頭のイギリス・フォークの流れの中で生まれ、のちに再発見されたグループです。アコースティック楽器を細かく使い分ける演奏と、フォーク・ロックを軸にした作りで、当時の録音作品と再始動後の作品の両方に足跡を残しています。

ジャンル・スタイル

Pop Rock Prog Rock
toast