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Far East Family Bandは、1973年ごろに宮下富実夫のプロジェクト「Far Out」を母体として結成された、日本のサイケデリック/プログレッシブ・ロック・バンドだ。70年代の日本で活動した初期のプログレ・バンドのひとつに数えられている。
メンバーには宮下富実夫、原田裕仁、伊藤明、福島博人、深草章、髙崎静夫、髙橋正則(喜多郎)らが名を連ねる。後にニューエイジ分野で知られるようになる喜多郎が在籍していた点でも、バンドの名前はよく挙がる。
バンドは前身のFar Outで作られていた楽曲を引き継ぎながら、1970年代半ばに本格的な活動を進めた。1975年のアルバム『Nipponjin (Join Our Mental Phase Sound)』は、英語詞で再録音した作品で、ヨーロッパ市場も意識した最初期のリリースとして扱われている。
その後も活動を続け、クラウス・シュルツェがミックスやプロデュースを担当した作品がある。プロフィール情報では、3作目『Parallel World』もその対象に含まれている。シュルツェはタンジェリン・ドリームやアシュラ・テンペルで知られるドイツの電子音楽家で、Far East Family Bandとの関わりはこのバンドの音作りを考えるうえで重要な要素になっている。
Far East Family Bandの音楽は、プログレッシブ・ロックとスペース・ロックを軸にしている。ウェブ上の情報では、ピンク・フロイドを思わせる音響空間に、東洋的な響きを織り交ぜたサウンドとして紹介されている。
実際、クラウス・シュルツェとの接点があることで、ドイツの電子音楽や宇宙的なシンセサイザーの感触と、日本的な旋律感が並ぶ形になっている。ロックの編成を使いながら、長尺の展開や空間処理を重視した作りが特徴に入る。
Far East Family Bandは、日本国内で人気を集めただけでなく、ヨーロッパでも一定の注目を受けたとされる。特に『Nipponjin (Join Our Mental Phase Sound)』のような作品は、英語詞での再録音やシュルツェの関与もあり、日本のプログレ・バンドが海外市場に向けて動いた例としても見られている。
日本最初期のプログレッシブ・ロック・グループのひとつとして名前が挙がることが多く、後続のシーンを語るときにも参照される存在だ。喜多郎の参加や、クラウス・シュルツェとの共同作業が残した記録は、このバンドの位置づけをはっきり示している。
Far East Family Bandは、日本の初期プログレを追うときに外せないバンドだ。活動時期、メンバー、海外との接点、作品の作り方がそろっていて、70年代の日本ロックの動きをそのままたどれる。