Vinyl Record Reviews
Foo Fightersは、アメリカ・ワシントン州シアトル出身のロック・バンドだ。1994年にデイヴ・グロールが立ち上げたプロジェクトとして始まり、最初はグロールが多くの楽器を自分で演奏・録音する形で制作が進んだ。ニルヴァーナ解散後の時期に生まれたこともあり、初期の楽曲にはその時代の空気が反映されている。
Foo Fightersの出発点は、1994年4月のカート・コバーンの死によってニルヴァーナが解散した後にある。元ニルヴァーナのドラマーだったデイヴ・グロールは、自分で作りためた曲を録音するソロ・プロジェクトとしてFoo Fightersを始めた。1995年のセルフタイトル・デビュー作には「This Is a Call」などが収録され、ここでバンドの土台が見えてくる。
その後、ネイト・メンデル(ベース)、ウィリアム・ゴールドスミス(ドラム)、パット・スミア(ギター)らが加わり、バンドとしての形が整っていった。
ジャンルはロックで、スタイルとしてはオルタナティブ・ロックとハード・ロックに分類されている。曲作りはギターを軸にしたものが多く、リフやサビの押し出しがはっきりしている。初期から現在まで、勢いのある演奏とメロディのわかりやすさが両立しているのが特徴だ。
デイヴ・グロールの歌とギターを中心に、リズム隊の厚みで曲を前に進める構成が目立つ。ライブでもそのままの推進力が出やすい編成で、スタジオ音源とステージの印象が近い場面も多い。
Foo Fightersは長い活動の中でメンバー交代も経験している。特に1997年からドラムを務めたテイラー・ホーキンスは、デイヴ・グロールとともにバンドの中心として長く活動した。
現在のクレジットでは、デイヴ・グロール、ネイト・メンデル、パット・スミア、クリス・シフレット、ラミ・ジャフィー、イラン・ルービンが在籍している。過去にはウィリアム・ゴールドスミス、フランツ・シュタール、テイラー・ホーキンス、ジョシュ・フリーズも参加していた。
テイラー・ホーキンスは2022年3月25日、コロンビア・ボゴタのホテルで死去した。50歳だった。フェスティバル出演直前の出来事で、バンドにとって大きな転機になった。
同年9月には追悼コンサートがロンドンのウェンブリー・スタジアムとロサンゼルスのザ・フォーラムで開催された。ロンドン公演にはブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ゲディ・リー、アレックス・ライフソンらが参加し、ホーキンスの息子シェーンが「My Hero」でドラムを担当した場面もあった。その後もバンドは活動を続け、ドラマーを迎えながら現在に至っている。
Foo Fightersは、ニルヴァーナ解散後のデイヴ・グロールの再出発から始まり、90年代以降のオルタナティブ・ロックを代表する存在として広く知られている。シンプルな構成で押し切る曲もあれば、厚いギターとコーラスで展開する曲もあり、ロックの基本形をきっちり使うバンドだ。
公式サイトやSNSも長く運用されていて、ライブ情報や新しい動きも追いやすい。作品ごとに編成は変わってきたが、デイヴ・グロールを軸にしたバンドとしての輪郭は今もはっきりしている。