Gila

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Gila

Gilaとは

Gilaは、1969年初頭にシュトゥットガルトで結成されたドイツのクラウトロック/プログレッシブ・ロック・グループだ。1974年に解散している。シュトゥットガルトは大学や美術大学があり、ロック・フェスティバルやパーティーが多く開かれていた土地で、そうした環境の中からGilaは生まれた。

バンド名の由来

結成当初は「Gila Fuck」を名乗っていたが、この名前のために出演のたびに風紀取締の警察が来るようになり、短くして「Gila」となったという。バンド名の変遷には、当時の空気がそのまま出ている。

活動の流れ

Gilaのデビュー作は、1971年6月7日から15日にかけてケルンのDierks Studiosで録音された『Gila(副題: Free Electric Sound)』で、同年にBASFから発表された。この時点では、ドイツのクラウトロック期に見られる即興性と、ロック・バンドとしての強い演奏感が前面に出ている。

1972年、ギタリストのConny Veitは21歳でミュンヘンへ移住する。きっかけは、Popol VuhのFlorian Frickeから『Hosianna Mantra』への参加を誘われたことだった。Veitはその後もFrickeとの関係を深め、Gilaの次の動きにもつながっていく。

1973年に発表された2作目『Bury My Heart at Wounded Knee』は、Veit、Daniel Fichelscher、Florian Fricke、そしてVeitのパートナーだったヴォーカルのSabine Merbachという編成で制作された。作曲はVeitによるものだが、メンバー構成の面ではPopol Vuhに近い体制だったと見られている。

1974年には、Conny VeitがAmon Düül IIのフランス・ツアー参加のために脱退し、Daniel FichelscherもPopol Vuhでの活動に軸足を移したため、Gilaとしての活動は終了した。

音楽的特徴

Gilaは、ジャンルとしてはロックに分類されるが、実際にはクラウトロック、プログレッシブ・ロック、フォーク・ロックの要素が重なっている。デビュー作『Free Electric Sound』では、ドイツの70年代初頭らしい実験性があり、演奏の流れや音の展開にロックの骨格が残っている。

一方、『Bury My Heart at Wounded Knee』では、ギター、ドラム、ピアノ、メロトロン、ヴォーカルが組み合わさり、サウンドの組み立て方にも変化が見える。Frickeが参加していることもあり、Gila名義の作品でありながらPopol Vuh周辺の感触が強いアルバムとして扱われることがある。

この2作を並べると、Gilaは単独のバンドというより、当時のドイツ・ロックのネットワークの中で動いていたグループとして見ていきやすい。クラウトロックの文脈だけでなく、Popol VuhやAmon Düül IIといった周辺バンドとの接点もはっきりしている。

作品の題材と背景

『Bury My Heart at Wounded Knee』は、作家Dee Brownの同名書に着想を得たアルバムで、1890年に起きたネイティブ・アメリカンへの虐殺事件を主題にしている。ロック・アルバムでありながら、歴史的な題材を前面に置いたコンセプト作として作られている点が特徴だ。

この時期のGilaは、単に音を鳴らすだけでなく、当時の社会的なテーマや外部の文学作品を取り込みながら作品を組み立てていた。ドイツのロックが持っていた参照範囲の広さが、そのまま表れている。

メンバーと周辺とのつながり

  • Florian Fricke: Popol Vuhの中心人物。『Hosianna Mantra』や『Bury My Heart at Wounded Knee』で関わりがある。
  • Conny Veit: ギタリスト。Gilaの中核的存在で、後にPopol VuhやAmon Düül IIとも接点を持つ。
  • Daniel Fichelscher: ドラムなどを担当。のちにPopol Vuhで長く活動する。
  • Sabine Merbach: ヴォーカルを担当。『Bury My Heart at Wounded Knee』に参加。
  • Fritz Scheyhing、Daniel Alluno、Walter Wiederkehr: 初期メンバーとしてクレジットされている。

Gilaを追うときのポイント

Gilaは活動期間こそ短いが、ドイツのクラウトロック/プログレの流れの中で、Popol VuhやAmon Düül IIとつながる位置にいる。デビュー作のラフな推進力と、2作目のコンセプト性の強い構成を聴き比べると、バンドの変化がはっきり見える。

関連サイトに残る資料や写真を見ても、Gilaは当時のドイツ・ロックの現場に確かに存在したバンドとして追いやすい。短い活動期間の中で、2枚のアルバムと周辺ミュージシャンとの接点を残したグループだ。

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