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Incognitoは、ロンドンを拠点に活動するジャズ・ファンク・バンド。1979年にジャン=ポール“ブルーイー”・モーニックとポール“タブズ”・ウィリアムズによって結成され、ブリット・ファンク・バンドのLight of the Worldから派生する形で始まった。1981年にはデビュー作『Jazz Funk』を発表している。
初期のIncognitoは、インストゥルメンタル主体の編成で、ホーン・セクションを前面に出したサウンドを展開した。『Jazz Funk』は、以後のバンドの方向性を決めた作品として扱われている。
その後いったん活動を停止するが、1990年に再始動した。再開時には、DJのジャイルス・ピーターソンが立ち上げたTalkin' Loudレーベルと契約し、リチャード・ブルの助力も受けている。90年代にはアシッド・ジャズ・ムーブメントの代表的なバンドの一つとして知られるようになった。
以後も、モーニックを中心に活動を続けている。メンバーは固定されておらず、時期によって入れ替わる編成を取っている。
Incognitoのサウンドは、ジャズ、ファンク、ソウルを軸にしたジャズ・ファンク。初期から、緻密に組まれたホーン・アレンジと、反復の多いグルーヴが特徴として挙げられている。
再始動後は、インストゥルメンタルだけでなく、リード・ヴォーカルを据えた楽曲も増えた。ジョスリン・ブラウン、メイサ・リーク、トニー・モムレル、イーマーニ、カレン・ベルノー、ケリー・セーなど、多くの歌手が参加している。
また、ギターではポール・ウェラー、トニー・レミー、ベースではジュリアン・クランプトンやポール“タブズ”・ウィリアムズ、キーボードではグラハム・ハーヴェイやマット・クーパーなど、多彩なミュージシャンが関わってきた。固定メンバーにこだわらず、曲ごとに編成を組み替える姿勢が長く続いている。
Incognitoは、1990年代のアシッド・ジャズの流れの中で広く認知された。ジャズの演奏性と、ファンクやソウルのリズム感をつなぐバンドとして扱われることが多い。
活動歴は40年以上に及び、ロンドンのソウル/ジャズ・フュージョンの文脈から始まり、アシッド・ジャズ期を経て現在まで続いている。バンド名義でありながら、参加メンバーの幅がかなり広い点も特徴で、ホーン、リズム・セクション、ヴォーカルが入れ替わりながら作品とライブを重ねてきた。
Incognitoには、これまで多くのミュージシャンが参加している。代表的な名前を挙げると、Jocelyn Brown、Tony Momrelle、Maysa Leak、Joy Rose、Mark Anthoni、Stuart Zender、Max Beesley、Vula Malinga、Richard Spaven、Paul Booth、Natalie Duncanなどがいる。
ホーン・セクションやストリングスまで含めると参加者はさらに多く、バンドというより、長期的に運営されるプロジェクトに近い動き方をしている。