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INXSは、1977年にオーストラリア・シドニーで結成されたロック・バンドだ。ファリス兄弟のアンドリュー、ティム、ジョンを中心に始まり、当初は「ザ・ファリス・ブラザーズ」と名乗っていた。デビューライブは同年8月16日、シドニー郊外のウェイル・ビーチで行われている。活動初期はニューウェイヴやポストパンクの影響が強いパブロック・バンドとして動いていた。
1982年の3作目『Shabooh Shoobah』あたりから、INXSはファンクやソウルの要素を取り入れ始める。そこからロック、ダンスビート、ファンクを組み合わせた形が前に出てきて、バンドの基本的な音像が固まっていった。1984年には「Original Sin」でオーストラリア初のナンバーワン・ヒットを記録している。
音楽的な背景としては、ロキシー・ミュージック、デヴィッド・ボウイ、ドアーズ、トーキング・ヘッズなどの影響が挙げられている。実際の楽曲でも、ギター主体のロックに加えて、リズムの強さやダンス寄りの展開が目立つ。
1987年のアルバム『Kick』は、INXSの世界的なブレイクスルーとして知られている。この作品から「Need You Tonight」「Never Tear Us Apart」「New Sensation」などのヒットが生まれた。全世界での総売上は5000万枚を超えるとされている。
この時期のINXSは、ポップ・ロックとしての分かりやすさと、ニューウェイヴ由来の質感、さらにダンス・ロック的な推進力をあわせ持っていた。ラジオで流れやすい曲調と、バンド演奏の芯の強さが両立していた点が大きい。
フロントマンのマイケル・ハッチェンスは、強いステージ・パフォーマンスでバンドの中心に立っていた。ボーカルだけでなく、見せ方の面でもINXSの印象を決める存在だった。1997年11月22日、シドニーのホテルで37歳で死去している。検死官は死因を縊死と結論づけ、他者の関与はなかったとしている。
ハッチェンスの死によって、当時予定されていた結成20周年記念ツアーは中止となった。
INXSはその後も活動を続け、複数のヴォーカリストを迎えた。ジミー・バーンズ、テレンス・トレント・ダービー、ジョン・スティーヴンス、J.D.フォーチュン、Ciaran Gribbinらが時期ごとに参加している。プロフィール上では、バンドは2012年11月11日に解散している。
メンバーとしては、アンドリュー・ファリス、ティム・ファリス、キルク・ペンギリー、ギャリー・ギャリー・ビアーズ、ジョン・ファリスらが知られている。編成の変化があっても、バンドの基本にあるギター、キーボード、サックス、ベース、ドラムの組み合わせは維持されていた。
INXSは、オーストラリア発のロック・バンドとして出発し、1980年代に独自のサウンドを固めて国際的な成功を収めた。作品ごとにロック、ポップ、ニューウェイヴ、ファンクの要素を行き来しながら、バンドとしての形を作っていったグループだ。