Vinyl Record Reviews
Jack Johnsonは、ハワイ生まれのシンガーソングライター、ミュージシャン、映画制作者、そしてサーファーだ。1975年5月18日生まれで、ジャンルはRock、Popに分類される。音楽スタイルとしてはSoft Rock、Pop Rock、Acousticが挙げられている。
Jack Johnsonは5歳でサーフィンを始め、著名なサーファーだった父Jeff Johnsonの影響を受けて育った。13歳のときには1988年の全米選手権メネフネ部門でファイナリストになり、17歳だった1992年には史上最年少でパイプライン・マスターズの予選決勝進出を果たしている。若い時期は競技サーファーとして将来を期待される存在だった。
ただ、その翌年にパイプラインの波でサンゴ礁に顔面から激突する大きな事故を起こし、150針を縫う重傷を負って前歯も失った。この事故で競技サーフィンの道は終わり、以後は音楽へ本格的に向き合うようになる。
療養中に音楽制作を進め、サーフムービーの制作にも関わった。Chris Malloy、Emmett Malloyとともに『Thicker Than Water』(1999年)や『September Sessions』(2000年)に携わっている。映像作品とサーフカルチャーの現場で経験を積みながら、音楽活動も前に進めていった流れが見える。
音楽面では、フランス出身のプロデューサーJ.P. Plunierがデモテープに関心を示したことが転機になった。PlunierはBen Harperのキャリアを後押ししたことでも知られる人物で、ここから2001年にデビューアルバム『Brushfire Fairytales』がEnjoy Records(後のEverloving Recordings)からリリースされた。収録曲「Flake」にはBen Harper本人がスライドギターで参加している。
Jack Johnsonの音楽は、アコースティックギターを軸にした作りが目立つ。RockやPopの枠に入りつつも、Soft RockやPop Rockの要素が前に出る曲が多い。大きな編成で押し切るタイプではなく、弾き語りの延長線にあるような曲作りが中心だ。
歌とギターの距離が近い楽曲が多く、演奏の骨組みがはっきりしている。サーフィンや映像制作のバックグラウンドもあって、音数を詰め込みすぎない構成がよく合っている。
『Brushfire Fairytales』は現在までに250万枚以上を売り上げ、Jack Johnsonのキャリアを代表する作品になっている。デビュー作で大きく支持を集めたことで、その後の活動の土台ができた。
このアルバムは、サーファー出身という経歴と、シンガーソングライターとしての活動がつながる地点にある作品として見やすい。サーフカルチャーと音楽が同じ線上にあることが、作品の流れからも追いやすい。
Jack Johnsonは音楽だけでなく、映画制作にも関わってきた。サーフムービーの現場にいたことから、映像と音楽の両方で活動してきた経歴がある。関連サイトにも公式サイト、Bandcamp、Equipboard、Facebook、Myspace、Wikipediaなどがあり、活動の記録をたどれる。
2026年公開予定のドキュメンタリー映画『SURFILMUSIC』では、サーファー、映像作家、ミュージシャンとしての歩みがあらためて振り返られている。