Vinyl Record Reviews
James Masonは、ギタリスト兼キーボード奏者として知られる音楽家だ。1970年代後半、Roy Ayers Ubiquityのメンバーとして活動し、1977年のアルバム『Lifeline』で存在感を示している。この作品では、自作曲「Running Away」でも演奏している。
1977年、James MasonはニューヨークのJazzレーベルChiaroscuro Recordsから唯一のソロアルバム『Rhythm of Life』を発表した。制作にはNarada Michael WaldenやGene Torresといったミュージシャンが参加している。
このアルバムは当時のプレス数が少なく、続編も制作されなかった。リリース当時は大きな話題にはならなかったが、後年になって再評価が進んでいった。
James Masonの音楽は、Jazz、Funk / Soulを軸に、Fusion、Jazz-Funk、Soul-Jazzの要素を含む。『Rhythm of Life』には、「Sweet Power Your Embrace」「Free」「Funny Girl」「Slick City」といった曲が収録されていて、のちにレア・グルーヴの現場で定番曲として扱われるようになった。
ロイ・エアーズ周辺の流れを受けた演奏感と、ソウル寄りのリズム感が同居している点が、この作品の重要な部分になっている。
『Rhythm of Life』は20年以上廃盤の状態が続いたが、ヒップホップのサンプリング・ソースとして人気を集め続けた。Madlibが「Free」を使ったこともあり、多くのプロデューサーがこの作品を参照している。
こうした流れの中で、アルバムは後年にLP、CD、デジタルで正式に再発された。90年代以降のアシッド・ジャズ・ムーブメントにも影響を与えた作品として扱われている。
James Masonの活動歴をたどると、ソロ作だけでなくRoy Ayers Ubiquityでの仕事も重要だ。1977年の『Lifeline』では、ギターとキーボードの両方で演奏し、自作曲「Running Away」でもその役割を見せている。
リーダー作は『Rhythm of Life』の1枚のみだが、バンド・メンバーとしての参加も含めて、1970年代後半のジャズ・ファンク周辺で印象を残した人物だ。