Janko Nilovic

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Janko Nilovic

Janko Nilovicについて

Janko Nilovic(ジャンコ・ニロヴィッチ)は、1941年5月20日生まれのギリシャ系・モンテネグロ系の作曲家、編曲家、指揮者、キーボード奏者、パーカッショニスト、ボーカリスト、プロデューサーだ。トルコのイスタンブールに生まれ、1960年からはフランスを拠点に活動している。

ジャンルはジャズ、ファンク/ソウルにまたがり、スタイルとしてはジャズ・ファンク、イージーリスニング、リズム&ブルース、ソウル・ジャズが挙げられる。クラシック、ジャズ、ファンク、ポップ、サイケデリック、イージーリスニングまで幅広い作品を残してきた。

活動の始まりとフランスでの展開

イスタンブールにいた1950年代末にロックバンドを結成し、その後1960年にパリへ移住している。パリではナイトクラブでピアノを弾きながら、ギリシャ人トリオ「レ・ドゥシス」に参加し、Barclay Recordsに録音を残した。こうした現場を経て、フランスでの活動を広げていった。

1967年には、アメリカ人シンガー/ライターのデイヴィ・ジョーンズとともに、自身のレーベル「Ju Ju Records」を共同設立してシングルを制作した。ここで編曲家としての仕事も前に出てくる。

ライブラリー・ミュージックでの仕事

その後はアンドレ・ファリーのエディシオン・モンパルナス2000と契約し、ライブラリー・ミュージックの制作を進めた。代表的な流れとしては、ファンク、ジャズ、オーケストラ的な要素を組み合わせた『Psyc Impressions』などがある。

彼の作品の多くはライブラリー・レーベルから発表され、一般流通では入手しにくいものも多かった。変名も使い分けながら、最終的には150枚以上のアルバムを出したとされる。

音楽的な特徴

ニロヴィッチの音楽は、ジャズの演奏感とファンクのリズム、ソウル系のハーモニー、イージーリスニング寄りの編曲が同じ作品内に入ることが多い。楽器編成やオーケストレーションを含めて組み立てるタイプで、単なるジャズ・ファンクの枠には収まりにくい。

  • ジャズの即興性やアンサンブル感
  • ファンクの反復するビート
  • ソウル・ジャズ寄りのコード感
  • ライブラリー・ミュージックらしい機能的な構成
  • ポップやサイケの要素を含む編曲

また、パリ公演版ミュージカル『ヘアー』の制作にも関わり、フレンチ・ポップの歌手であるミシェル・ジョナスやジェラール・ルノルマンとも仕事をしている。クラブ、レコード制作、舞台作品の現場をまたいで動いていた点も特徴的だ。

サンプリングと再評価

2000年代以降は、ヒップホップやエレクトロニック系のプロデューサーによるサンプリングで再注目されている。たとえば、No I.D.がJay-Zのアルバム『The Blueprint 3』収録曲「D.O.A. (Death Of Auto-Tune)」で、ニロヴィッチの「In The Space」をサンプリングしている。

そのほか、The BeatnutsやJoey Bada$$、Dr. Dreも彼の作品をサンプリングしている。Dr. Dreは「Loose Cannons」で「Underground Session」の一部を使っている。

再発盤も増えていて、『Pop Impressions』(2014年、Underdog Records)や『Rythmes Contemporains』(2018年、2024年、Broc Recordz)などが出ている。コレクターやディガーのあいだで、作品を追う動きが続いている。

受賞歴と現在までの位置づけ

2010年には、Jay-Zの「D.O.A. (Death Of Auto-Tune)」に使われたサンプルの元曲提供者のひとりとして、グラミー賞を受賞している。この曲では、Shawn Carter、Ernest Wilson、Gary DeCarlo、Dale Frashuer、Paul Leka、Dave Suckyらとともにクレジットされている。

クラシックからジャズ、ファンク、ポップまで横断しながら、ライブラリー・ミュージックの領域で多くの作品を残し、あとからサンプリング経由で広く知られるようになったタイプの作曲家だ。作品数の多さと、ジャンルをまたぐ作風が、今も再発や掘り起こしの対象になっている。

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