Jeremiah

Vinyl Record Reviews

Jeremiahについて

Jeremiahは、1971年にアメリカで唯一作『Jeremiah』を残したロック・グループだ。編成はDenny Seiwell、Pat Walters、David Brown、Karl Jarviの4人で、アルバムは全11曲入り。収録曲はシンガー/マルチ奏者のDavid Brownがすべて単独で書いている。

アルバムの特徴

この作品は、Paul McCartneyを思わせる作風のパワーポップ・アルバムとして紹介されることが多い。ジャンルとしてはRockに分類されているが、実際にはPsychedelic RockやPop Rockの要素も含んでいる。楽曲面では、Brownが一人で曲を書いている点が大きく、アルバム全体のまとまりにもつながっている。

プロデュースはAllen MirchinとJoe Palmerが担当した。発売当時は大きな話題にならなかったが、近年はパワーポップやソフト・サイケの愛好家のあいだでレア盤として扱われている。

メンバーの背景

  • David Brown:全11曲を作詞・作曲した中心人物。1972年にはソロ作『I Want To Be With You』も残している。
  • Karl Jarvi:ベースを担当。Pat Waltersとはノースカロライナ州のThe BaronsやThe Paragonsで共演歴があり、BrownともThe 18th EditionやThe New Mixで一緒に活動していた。
  • Pat Walters:ギターを担当。Jarviと同じく、The BaronsやThe Paragonsでの活動歴がある。
  • Denny Seiwell:ドラムを担当。1971年にPaul McCartneyの『Ram』のレコーディングに参加し、その後Wingsの初代ドラマーとして『Wild Life』(1971年)、『Red Rose Speedway』(1973年)にも参加している。

活動歴と位置づけ

Jeremiahの活動は、この唯一作を中心に語られることが多い。特にDenny Seiwellにとっては、Paul McCartneyのソロ作『Ram』やWings加入へ進む直前の録音として位置づけられる。そうした背景もあって、Jeremiahのアルバムは後年になってから注目されるようになった。

一方で、David Brownが全曲を書いたことや、メンバー同士にThe Barons、The Paragons、The 18th Edition、The New Mixといった共演歴があることから、単発の企画盤というより、既存の演奏経験を持つメンバーが集まって作った作品として見ていくこともできる。

聴きどころ

Jeremiahを知る入口としては、まずDavid Brownのソングライティングに注目したい。Paul McCartney的とされるメロディ重視の作りと、パワーポップ寄りの展開が、このアルバムの印象を決めている。そこに、Seiwellのドラミングや、JarviとWaltersの過去のバンド活動で培われた演奏が重なっている。

派手な知名度を持つ作品ではないが、1971年当時のアメリカのロック作品の中で、後から掘り返されるタイプの一枚として扱われている。レア盤やパワーポップ周辺を追っている人なら、名前を見かける機会があるバンドだ。

ジャンル・スタイル

Rock Pop Rock Psychedelic Rock
toast