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Joe Cocker(ジョー・コッカー)は、1944年5月20日にイングランド・シェフィールドで生まれたロック/ブルース歌手だ。2014年12月22日に米コロラド州クロフォードのMad Dog Ranchで亡くなっている。英国の勲章であるOBE(Officer of the Most Excellent Order of the British Empire)を受けている。
ジョー・コッカーの名前を広く知らしめた出来事として、1969年のウッドストック・フェスティバルでの出演がある。日曜日のトップバッターとして登場し、最後に披露したビートルズ「With a Little Help from My Friends」のカヴァーが大きな注目を集めた。この演奏では、原曲をゴスペル寄りのソウルフルなアレンジに置き換え、強い身体の動きを伴う歌唱で観客に印象を残した。
このウッドストックでのパフォーマンスは、ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンの名演と並んで語られることが多い。ジョー・コッカーの代表的な場面として、今もよく参照されている。
ジャンルとしてはロック、ファンク/ソウルにまたがり、スタイルにはポップ・ロックやソウルが挙げられる。ロックの枠に収まりきらない歌い方と、ブルース由来の粘りのある声の使い方が特徴だ。特にカヴァー曲での解釈に強さがあり、原曲の輪郭を残しながら、リズムや歌の置き方を変えて自分の曲として提示する場面が目立つ。
ウッドストックでの「With a Little Help from My Friends」も、そのやり方がはっきり出た例だ。ビートルズの楽曲を、より強いソウル表現に寄せて歌い直している。
ジョー・コッカーは、歌うときに体を大きく動かすスタイルでも知られる。身体を前後に揺らしながら声を押し出すようなパフォーマンスは、映像でも強く印象に残る。こうした特徴は、後にコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』でジョン・ベルーシのものまねの題材にもなった。
本人もこのものまねを見て笑ったとされ、1976年10月には『SNL』に本人が出演し、ベルーシと「Feelin' Alright」をデュエットしている。本人とものまねの対象が同じ舞台に立った場面として、かなり珍しいエピソードだ。
プロフィール情報には、The Grease Bandがジョー・コッカーのバックバンドとして始まった英国のロックバンドだとある。ジョー・コッカーの初期活動を支えた演奏陣として、この名前が関連している。
ジョー・コッカーは、ロックとソウルの間を行き来しながら、自分の声と身体の動きで曲をねじ曲げるように歌うタイプのシンガーだ。特にウッドストックでの一曲は、その特徴をそのまま伝える記録として残っている。