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Kavinskyは、フランス・セーヌ=サン=ドニ出身のプロデューサー/DJ、ヴァンサン・ベロルジェの名義だ。1975年7月31日生まれで、俳優として活動していた時期を経て、2005年ごろからKavinsky名義で音楽制作を始めた。ジャンルはElectronic、スタイルとしてはDowntempoやElectroに位置づけられている。
音楽活動のきっかけには、友人であるMr. Oizoことカンタン・デュピューらの後押しがあったとされる。Kavinskyは、80年代の映画音楽やビデオゲーム、スポーツカー文化への関心を反映したサウンドを軸に制作を進めた。フランスのエレクトロ・シーンが国際的に注目される流れの中で、DJ/プロデューサーとして存在感を強めていった。
Kavinskyの楽曲は、1980年代のシンセサイザー主体の映画音楽やエレクトロ・ポップの影響が強い。リズムはエレクトロ寄りで、ダウンテンポの要素も含みつつ、メロディや音色に当時のサウンドデザインを参照した作りが目立つ。シンセウェイヴ、レトロウェイヴの文脈で語られることが多く、その初期からの代表的な存在として扱われている。
2010年のEP「Nightcall」に収録された表題曲は、Kavinskyの名前を広く知られるきっかけになった。共同プロデュースにDaft PunkのGuy-Manuel de Homem-Christo、ミックスにSebastiAn、ヴォーカルにLovefoxxxを迎えたこの曲は、2011年公開の映画『Drive』の冒頭で使用された。映画との結びつきによって、Kavinskyのサウンドは一気に国際的な注目を集めた。
2013年にはデビュー・アルバム『OutRun』を発表した。ここでもSebastiAnやGuy-Manuel、Lovefoxxxに加え、Mobb DeepのHavocなどが参加している。続く2022年には2作目のアルバム『Reborn』をリリースした。作品ごとに、80年代由来のシンセ感とエレクトロの質感を軸にした制作が続いている。
「Nightcall」以降は、コーチェラやロラパルーザなどの大型フェスにも出演するようになった。Kavinskyは、シンセウェイヴ/レトロウェイヴというムーブメントを語るうえで外せない名前として扱われている。80年代の音像を参照しながら、映画やゲーム、車文化のイメージを音に落とし込んだ点が、後続のアーティストにも影響を与えている。
2026年7月28日、パリの自宅で死去しているのが発見された。50歳だった。事件性は認められておらず、以前から頭痛を訴えていたことから、脳卒中が死因とみられている。